第10話〜劣等生の一日〜中編

さて、男まみれ…と言うか、どこ見ても男しかいないので、こんな事嘆いても仕方ないが…このときばっかしは「図書館って有り難いなぁ…」と思ってしまう。そんな事を思っている僕のもとに、クラスの数少ない友人が来た。

「おぉ、ツラマッパギ」ここは異世界では無い。日本である。

彼の名は高砂裕二たかさごゆうじである。ちなみに先ほどの挨拶はで「おはようございます」らしい。雑学王かな?

「おぉ ツラマッパギ 今日も絶好調ですな」

ちなみに返答もツラマッパギ らしい。本当、何処から仕入れたんだよ…そんな事…

「そう言えば、あの情報見た?あれは…てま崩壊だよ…」彼とは同じゲームにハマってるので情報収集には抜かりない。

「いやぁーあれはてま崩壊ですよwww」と笑い話をしている間に眠たげにもう一人来た。

「いやぁ…おはよ…ファァ…ねっむ…」

彼も、僕と同じルートで学校に来ている勇者、青谷志貴あおやしきである。彼いわく、特技はゲームと らしい。なんじゃそりゃ…

「そう言えば、お前寝てたかもだけど、あの情報見たか?」

「一応…アプリ使ってサイトを…ファァ…読み上げさせたから…見ては無いけど…聞いた。」

相変わらずこいつはスゲェや…何処から突っ込んでいいか分かんねぇ…

そんな事を話していると、少し身長の高い人が来た。

「朝から何を騒いでいるんだい…あれか?」

そう語りかけてきたのは、桑原紫乃くわはらしの

彼は、この理系クラス いや、この学校で一番頭が良い奴だ。だが僕はあまり勉強しているのを見たことが無い。よく見るのは、ゲームをやっている姿だ。そう、彼自身も「休日位しか勉強しない」と言い張るので、僕からしたらますます謎である。

「そうだよ 昨日の情報。あれをどう生かそうかってな話。」

「あれは…あのダンジョンでワンチャン使えるんじゃね?」

と言うと一同は口を揃えて「なるほどぉ〜」と関心してしまった。

その直後、志貴がこう言った。

「と言うことは…別のあれの対策にもなるよな…」

ここはなんだ…ゲーマー集団か?

その協議をしている間に、地獄の朝課外の開始を告げるチャイムが鳴った。

各自席に戻って行く。そうなると、やはり寂しく感じてしまう。さて、退屈な授業が始まる。

さて、授業の中間点 そして、僕たちからすれば「楽園」の名が付く昼休みだ。

この時間、何をするかと言うと…勿論、これしか無い。ゲームである。

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