Marniの傘パク

こんにちは、とうとう上半期も終了して、梅雨明けも目前、ですね。


せっかくなんで傘の話の続きでもしようとおもいます。傘ってなんで人にパクられたりするんでしょうかね?浅はかながらもちょっと深く考えてみましょう。



傘って、基本的に雨の日にしか使いません。(日傘を使うお嬢様方がいらっしゃいましたらすみません)

そして、物理的に邪魔です。(わたしは日傘女子に興味がありません)

なので、普段から持ち歩くものではないとおもいます。(日傘女子は帰れ)



だから、盗るのです。



少し論理が飛躍しましたね。

傘とは基本的に雨の日のみ必要なもので、物理的に邪魔な物体なので、普段も持ち歩かない。(以上、おさらい)

でも、傘を購入するということは、雨をしのぐためだけに、お金を払ったり、レジに並んだりして、コストをかけること。さらに、傘は壊れやすく、人によっては消耗品と見る人もいます。



だから、盗るのです。



まだ、論理の飛躍がありますね。

つまり、わたしがいいたいのは、傘が、安価であるがために、また消耗品と見做されるため、傘パク(傘を盗まれること)事案が多発するのだとわたしは考えています。



極論ですが、傘だけにかかわらず、

人が倫理規範として、モノの盗みやすい価格設定がある、ということです。



とりあえず、引き続き傘で例えてみましょう。



あなたは平日の仕事帰り、珍しく早上がりができたので、街をあるくことにしました。普段の仕事量、サービス残業、有休消化率、総合的にみて転職しようかなあとも考えていたあなたはいま、平日の夕方、自由な時間が与えられました。大してファッションに興味のないあなたも、たまにはフリースとかヒートテック的なものとか安く手に入るあの店にいくこともあるでしょう。あるよね?

ということでUNI GU LOに行くことにしました。架空のお店です。しまむーじゃないですよ、ユニグロです、ユニグロ。


電車通勤のあなたは帰路の途中、自宅最寄り駅から徒歩15分のユニグロへ歩いてむかいました。余談ですけど、都会では駅ナカにあるのに対し、田舎のユニグロはちょっと住宅地から離れたところにあるものです。あくまで架空のお店ですが。


もう夏も近いし、衣替えだな。柄ティでもかうかな。ステテコとかも流行ってるらしいけれど、実際どうなの?とか、ユニグロに向かう途中に思うわけです。


そのとき。


これこそまさにゲリラ豪雨があなたを襲います(唐突)。やばい、近くのロウソン(架空のお店です)にいこう、となります。


テロレロテロレロ。

ラッシャイマセー、カラアゲサン(架空の商品)一個増量中です、いかがっしょうかー?

いかがっしょうかー?

コンビニはいつでもあなたを迎え入れてくれます。


ちょっと、これは止みそうにないな。時間もまだあるし、マガジン(雑誌ですよ、雑誌)でも読むか。そういって立ち読みをはじめましたが、一向に止む気配はありません。

マンガ雑誌も一通り目を通し、男性ファッション誌、パチ雑誌も読み終わり、「デキる男の出世メソッド」、「幸せになるための20の法則」、ペットも飼っていないのに「いぬの気持ちバイリンガル」などなど、読んでしまいます。さすがに一目を気にして18禁雑誌には手が伸びませんでしたが。


飲み物と傘でも買って、とっととユニグロいくか。そういって、トクホ的なマークのついたヘルシーヤ緑茶(架空)500mLを手に取り、レジ前の傘売り場へいこうとします。最近、中性脂肪とか気になっちゃうもんなわたし。



そのとき。



てん、てれてってれてってってん。てん、てれてってれてってってん。

着信です。上司からです。

すかさず、応答します。


「お疲れさまです、穴田(あなた)です。

城嗣(じょうし)さん、どうかされましたか?」

レジ前で止まる。

「ア、ハイ。…ハイ。会議の資料?」

無意識のうちにヘルシーヤ(架空)をレジに置く。

「会議資料は、城嗣さんの机の上に。」

「ラッシャマセー。一点で173円です。」

ア、ハイ。ありましたか? ハイ。よかったです」

「ポイントカードはお持ちですか?」

「ないです」

無意識のうちに財布から小銭を置く。

「ア、ハイ。お疲れさまでしたー」

「お釣りとレシートのお返しです。あいがとうございやしたー」

店員から手渡されたレシートはその場でくずかごにいれ、ヘルシーヤ(架空)の入ったレジ袋を手にとって入り口を出ました。

そうして、あなたは気付くのです。




雨だ。




傘を買い忘れました。

どうしよう。


一目を気にするあなたは濡れていくこともできないし、店員にこいつ傘買い忘れたとか思われることを気にして、再びコンビニに入れません。

前方の豪雨、後方の店員、万事休すです。



しかし、神はあなたを見放さなかった。



入り口の外に設置されている傘立て。

二、三本傘がささっています。

見たところ、すでに雨に濡れている傘はなく、店内の客はゼロ。所有者不在らしき傘。



さて、ここで問題です。

あなたは傘パクしますか?



良心に咎めるひともいるかもしれませんが、大抵の人はつかっちゃうとおもいます。

そのままパクったり、家に傘をとりに帰るために。

HDとか死んじゃいそうな豪雨ならば。



でも、ちょっとまって。

あなたが想像した傘はどんな傘ですか?



いわゆる透明ビニール傘じゃないですか?

500円前後で購入できちゃうやつ。

ところがもし、そこにあるのが和傘だったらどうでしょうか?

あるいはアルマルニ(架空)製の高級傘だったら?




つづく

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