第6話 出会い:了

 数日後、NY貧民街。孤児院の入り口に二人の人間が立っていた。艶のある黒髪にスカイブルーの瞳、頭にゴーグルをかけた少年アラン。金色の髪に深紅の瞳、小麦色の肌に大小さまざまな傷跡を持つ少女カーリーだ。あれから、カーリーは一時的に孤児院での預かりとなりアランと共に生活していた。孤児院の少年少女もカーリーと友達になりアランに対して集団で突撃してくる光景がよく見られるようになった。しかし、それも今日で終わり。アランとカーリーはあの黄金の聖騎士との約束を果たすために、聖騎士訓練学園へと入学するための旅立ちの日を迎えていた。二人を見送る孤児院の人々が見守る中。朝日が照らす街道を歩きだす。影は長く道の先へ空まで届けと続いている。


「行こうカーリー!」

「うんアラン!」


 真新しい制服に身を包んだ二人は、笑顔で新しい世界へ踏み出していく。そこに何が待っていようともつないだ手を離さないように。


「「今日から、聖騎士訓練学園だ(ぁ)!!」」


 ここから始まるのは災厄の少女とド底辺聖騎士の英雄譚か、はたまた……。

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