第12話 寂しがり屋
うさぎは寂しいと死んでしまうなんて話がありますよね。結構有名な話だとは思うのですが、これ厳密には違うんですよ。うさぎは餌を数時間与えないと、胃の活動が停滞してしまって病気になり、死んでしまいます。さらにその病気になったことを悟らせないために、その兆候が見えればそれはもう末期の状態になっているのです。まあ一匹で飼っていた方がそれを「うさぎは寂しいと死んでしまう」と勘違いしてしまった。というのが、まあ由来なわけです。この世にそんなことで死んでしまうのは、ぶりっ子女子(偏見)か、内田君(本当)ぐらいなのではないしょうか。
さて、ぶりっ子はまあ置いといて(※作者は過去に痛い目見ています)、内田君ですね。
いくら内田君が寂しがりやだからって、そんな死ぬなんてありえないでしょなんて思っている方も多いんじゃないでしょうか。それもそうですよね。だって死んでたらもうこの世にいるはずがありませんから。だからほんとに死ぬとは違いますね、あれはなんて表現したらいいのでしょうか。そうある意味仮死状態とでも言うのでしょうか。。。
―内田君、友人をご飯に誘うの巻―
「ご飯に一緒にいかない?」
「ごめん用事が……」
「ねぇご飯一緒に…」
「ははは、それでさぁ―ん、どうした?」
「いやなんでもないよ」
それを続けること10回。内田君全員に振られてしまいました。
「あ、内田君だ。おーい」
「………」
「おーいってば」
「………」
そして私は、恐る恐る口元に手をやってみました。
「息してないっ!!??」
あまりのショックで呼吸することを忘れてしまったのです。
私はそれはもう全力で、ビンタを叩き込みましたよ。いや、別に一度やってみたかったなんて特に思ってはいませんよ?ホントホント
彼はそれではっと我に返り呼吸をし始めたのです。私の発見が遅れていたら本当の意味で死んでいたのですから、感謝してほしいくらいですね。
今回内田君はあまりにも食事の誘いを断られるので、自分が嫌われていると重い、一種のショック状態に陥ってしまったんですね。精神的に殺され、友情に殺された内田君はあらゆる面で死んでしまったのです。
結局あの後、普通に友人と食事に行くことができ、一時は死んでしまった精神も蘇生に成功したそうです。
そして私、まだ一度も誘われてないのですけど、どうなっているんでしょうか内田君。
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