第19話〝LEO″
ジラ:「いえ…初めて聞きました。
LEOって何なのですか?」
ドグ:「この世界の表現者です。」
ジラ:「表現者?」
ドグ:「そうです。例えば、マンガでいうと、ドラゴンボールの世界の表現者は、鳥山明。
そういう存在です。」
ジラ:「ある意味、この世界の神ということですか?」
ドグ:「いいえ。神とは、違う。
あなたの役割をお忘れかな?
あなたは、神であるエレが思い出すために導く、鍵。
LEOは、神ではなく、表現者です。
この世界の立役者は、ルシファーだけだと思いますか?
運営管理だけで、この世界がこれほどの素晴らしい世界になると思いますか?」
ジラ:「あの…あなたは、私のことをご存知なのですか?
そして、私よりも深くこの世界のことを理解されているような気がしますが。」
ドグ:「のちに、全てがわかる時がくるでしょう。
今はまだ、知る時ではありません。
ただ、この世界でいうマスターとだけ、言っておきましょうか。」
ジラ:「わかりました…マスタードグ。
続けてください。」
「私は、この世界について、いろいろと調査をしてきました。
そして、今の世界のおかしな点を集め、分析すると【不安】に導くものに行き当たります。
あなたも気づき始めているお金とは、非常に密接しています。
あなたの直感は、素晴らしい。
そして、それは、LEOと呼ぶチカラを手にすることができ、利用している。
そんな情報を得たのです。」
ジラ:「あの。もっと詳しく教えていただけませんでしょうか。」
ドグ:「少し時間が掛かりますが、大丈夫ですか?かなり、お急ぎのようでしたが?」
ジラ:「はい。すでに、遅れてしまっているので、今から急ぐことに意味はありませんから。
それよりも、あなたの話がとても重要な気がします。」
ドグ:「まず、お金というモンスターのことについて知ることから始めましょう。
お金のはじまり、ゴールドスミスのエピソードをご存知ですか?」
ジラ:「いいえ。初めて聞きました。」
ドグ:「そうなのです。
この世界、今の時代は、お金が命に関わる、とても重要なものと考えていながら、あまりにも知らなさすぎるのです。
とても重要だと思っているのに、なぜか、お金に関する教育はずさんなものだ。
大人でさえ、知らなさすぎる。
これについては、愛についても同じですがね。」
ジラ:「恥ずかしい限りです…」
ドグ:「いや、自分を責める必要はない。
これは、そのように緻密に仕組まれ、コントロールされてきた結果でしかない。
その結果に至るまでの、驚愕な事実を知る前に、まずお金について知ることが重要なのですよ。
出来るだけ簡略化した説明を心掛けましょう。
また、より詳しく知りたければ、あなたのお持ちの携帯電話で、すぐ検索できるでしょう。
ゴールドスミスと入力すればね。
ただし、彼らは、それを検索した人をマークする可能性はありますが。」
ジラ:「彼ら?…
あまり、【不安】にさせないで下さい。
覚悟は出来ています。
話を進めて下さい。」
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