第16話〝《実在の世界》と【投影の世界】″

ピグ:「申し訳ありません…

エレが知らない世界の人に対して、同時に話を展開してしまいました。

気をつけます。


そして実は、この投影の世界の人たちは、《実在の世界》にいます。


でも、忘れています。


そして、心の中で思ったことが、《実在の世界》につながっている心を通じて、

《実在の世界》から放射され、この世界に投影されます。


だから、あなたの思いが、この投影の世界で現実となります。


でも、忘れています。


この世界が投影ではなく、実在していると思い込んでいます。


そう思うしかないのです。


《実在の世界》は見えないし、未知のものです。

見えもしない世界なんて、あるはずがない。

そのように、エゴが思わせているからです。


それが、ルシファーの力です。


完璧な管理です。

そして、願う心が叶わないように、法則も管理されており、見事に法則通りの投影が行われる管理を行っているのです。」


エレ:「すごいなぁ!なんか、かっこいいなぁ!」


ピグ:「エレ、そして、忘れないでください。

それでも全ては…。

この世界も、世界の人びとも、ルシファーも、もともとあなたから生まれたものなんです。

全て、あなたが生み出したもの。

もとをたどれば全てが、《実在の世界》にいるあなたなのです。」


エレ:「《実在の世界》と【投影の世界】か…

ふと思ったんだけど、なんか、《作家》と【作品】との関係に、似ているような気がするなぁ。

《作家》は、【作品】の中で生み出したキャラクターを通して、その【作品】の世界で、《実在の世界》では実感出来ないことを、その作品の中で、それぞれのキャラクターを通して実感できる。

その【投影の世界】に自分も入り込み、キャラクターの心に同化させ、その思いに応じて、その世界を描いていく。

でも、【投影の世界】のキャラクターたちは、決して《実在の世界》を見ることは出来ないし、もとをたどれば、その【投影の世界】である【作品】全てが、《実在の世界》にいる《作家》から、生み出されたものだよね。」


ピグ:「素晴らしいですね。いい例えです。」


エレ:「そうだとすると、この世界も誰かが描いている世界で、その誰かがいるのかもしれないね。」


「LEOです。」


エレ:「えっ?」

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