第7景 残暑、ハチ公前にて

なんとなく遊ぼう、と決まった人と、なんとなく渋谷で待ち合わせた。


ハチ公前で夜7時。

前日に服を選んで眠れず、2時間遅刻した。


携帯を持たないその人はハチ公前で待っていた。

まだ気怠い暑さを残した9月、ハチ公前で一人、連絡も取れぬまま。


何しようか、どこに行こうか、と言われて「どこでもいいよ」としか返せない女を卒業したい。

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