第33話 ボス級登場
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かりん 女 15歳 人間
武闘家:レベル18
ちから :94 最大HP:82
すばやさ:68 最大MP:27
まりょく:21
スキル ???? ???? ……
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これが花梨のステータスだ。
職業は武闘家なんだな。力が特に強い。
つーか、俺より高いってどういうことだよ?
それにスキル欄は????が10個ほど並んでいる。
その花梨は、俺の横で菜々芽をぎゅ~っと抱きしめていた。
菜々芽も嬉しそうにしていて、2人で再会の喜びをわかちあっている。
花梨は俺のおとなりさん。つまりは菜々芽のおとなりさんでもあり、菜々芽が赤ちゃんの頃からしょっちゅう遊んでもらっていた。
「菜々芽ちゃん、無事でよかったよー(なでなでなでなで)」
「リンお姉ちゃんくすぐったいよー。えへへ」
まるで本当の姉妹のようで、なかなかいい眺めだった。
花梨はその天使のようなほほえみを、ぜひとも俺にも向けてほしい。
つーか、鬼のような怒りを見せるのは俺だけだもんなあ。
そういえば花梨は、菜々芽に自分のことをリンと呼ばせている。
中学に入ってくらいからそう呼んで欲しくなったらしく、俺にも「リンって呼んで」と言ってきたが、俺は今でも変わらず花梨と呼んでいた。だって子供の頃からそう呼んでたのに、いきなり変えるのは面倒だったしな。
俺がそんなことを考えていると、1匹のモンスターがこっちに来た。
再会イベントを邪魔する敵……いかにもロープレって感じだ。
しかも今まで出会った敵と比べて、強さがケタ違いっぽい。
いかにも凶悪そうな顔をしている、巨大な猿のモンスター。
通り道にあった一本の大木を、パンチ一発でなぎ倒して向かってくる。
周囲の空気が、緊張により引き締まる。
【あばずれザル が あらわれた!】
暴れじゃなくてアバズレ? つーかこいつメスなのかよ!?
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