第14話 女神様ふたたび

 ……しかしあれだな。

 この世界のことがやっとわかってきたぞ。

 

 おそらくだけど、エロいことをすると魔法になるんだな。

 呪文の詠唱がエロい言葉で、魔法用のアイテムがそれ系の品物なんだ。



『その通りですよ、アラタ。さすがの妄……考察ですね』


「どわあっ!?」


 いきなり脳内に直接響く声が聞こえてきたものだから、俺は驚いてしまった。

 シェリルや菜々芽には聞こえていないのか、不思議そうに俺を見ている。

 これ、女神の声だ。


 ……つーか女神。今、妄想って言おうとしただろ。


『この世界はエロが力となる世界。――エロが世界を救うのです!』


 うん、24時間テレビみたいに言うな。

 じゃあこのゲームっぽいウインドウも、女神の仕業なのか?


『仕業だなんてそんな……。ゲーム慣れしているアラタのために、それっぽいシステムを作ってみました。このほうがわかりやすいでしょう?』


 じゃあこのウインドウは俺専用ってこと? 

 シェリルや菜々芽や、他のやつらには見えてないってことか?


『はいっ。わたしのすべてを見ていいのは、アラタだけですから』


 うわー、こいつ今すっごい笑顔なんだろーなあ。マジ殴りてえ。


『ハァハァ、この愚かな駄女神をどうぞぶってください――なんちゃって♪』


 やれやれ、さすがだな。

 官能小説が世界より大事だと言い切るだけのことはあるぜ。


『ちなみに魔法などのスキルは、レベルの上昇ではなく初めて使用したときに覚える形式となっていますよ。このような感じです』



 ちゃらららちゃーらっらー♪

【アラタは スキル パッシブ:女神様のしもべ を覚えた】



【パッシブ:女神様のしもべ マゾ属性

 女神様の声を聞き、メッセージウインドウとして見ることができる加護。ステータスやアイテムの効果など、冒険に役立つ情報が載せられている。ちなみに文章はすべて女神様の自作。どうりでセンスが良いはずだね、てへっ】


 てへっ、じゃねーよ。

 つーか俺はMじゃないからな。……ないからな。

 それにしても、これ加護なんだよな。しもべって何だ、しもべって。


『アラタ、これからいっぱい、わたしの手でコキ使ってあげますからね』


 うん、だから意味深な言い方はやめような。 

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