→はい

 ・

 ・

 ・


「え? なぁにそれ?」


 マリオンは愉快そうに笑う。

 ぼくは、こくこくこくと、頭を縦に振っていた。


「あたしに才能あるって言ってくれてるの?」


 こくこくこく。


「そっかー」


 マリオンは目尻を拭った。


「カエルさんにまで励まされちゃったら、しかたないなー。あきらめないで、がんばってみますかー。いつかお父さんに、〝おまえは俺の跡継ぎだ〟って、ぜったい、言わせてやるぞーっ! おーっ!」


 とんてんかん。とんてんかん。

 ハンマーの音は、さっきよりも元気になった。

 元気が出るリズムを聴きながら、ぼくは鍛冶屋をあとにした。

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