→はい
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「そっかー。ありがと!」
女の子は、にぱっと笑った。いい笑顔だった。
「じゃー、はいってはいってー。おかし。あるからー。ああそこ踏んじゃだめ。そこから三歩ぶんは、ジャンプね。はい。ほっぷ。すてっぷ。じゃんぷ。ああ、右のそれは、さわるとばくはつしちゃうから、きをつけてねー。しんじゃうよー」
「おーい! まてよー! おれにも! おかし、くれよー!」
「信じてくんないひとは、はいっちゃだーめ。マイケル。あっちいけ。しっしっ」
女の子の家は、見たこともないキカイがいっぱいだった。
こんなコドモなのに、やっぱりこの子は、すごい子だった。
「おちゃ。なにがいーいー? ごうせいコーヒーと、じんこうコーヒーと、てんねんコーヒー、どれがいーい?」
なんか聞かれた。三択だった。「はい」と「いいえ」では答えられない感じだった。
「ああこのビンはべつになんでもないから。青酸――って、かいてあるの、これ、まえのラベルがのこってるだけだからー。きにしないでねー」
うん。よくわかんない。
とっても苦いお茶をもらった。あたまがよくなるお茶らしい。リリーはこれが大好きらしい。
ヤギのミルクで割ってもらって、砂糖もいれてもらったら、とってもおいしくなった。
ちょっと変だけど、じつはすごい女の子。
リリーとトモダチになった。
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