仲間

ドンッ!

大きな物音で目が覚めた。

扉の前には青ざめた表情のマリンが立っていた。

目が覚めたばかりの僕にはマリンの姿はホラーにしか見えなかった。

しかし、そんな悠長なことを言ってる場合じゃ無いのは僕にも分かる。


「どうした?」

「お父さんとお母さんが…」


そう言うと泣き崩れた。

それ以降言おうとした言葉はすぐ分かった。


リビングに行くと無惨に殺されてるご両親。

そして犯人であろう人物の紋章が落ちていた。


「フィンさん、私敵討ちしたいです。あなたの旅に連れて行って下さい!」

「え? 僕の旅について来るの? それは危険じゃないかな…」

「フィンさんは強いし優しいから守ってくれますよね?」


何だ? 頼まれてるのか脅されてるのか分からないこの違和感。

しかし悪い子では無いし、一晩泊めてもらったし。


「分かった。一緒に行こう」

「ありがとうございます! 私、薬の調合とか出来るのできっとお役に立ちます」

「そ、そうか。じゃあ怪我をした時は安心だね〜」


親が殺されたのに切り替え早くないか?

という疑問はまた今後考える事とした。


そしてマリンと2人の旅が始まった。

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