初戦闘

 魔物10匹に囲まれた中、助けようと思った少女に何と声をかけていいのか分からず、未だにおどおどしていた。

少女も根気強く僕の言葉を待っている。

しかし魔物は流石に怒りを表に出してきた。


 僕は背中の剣を抜き、一振りした。

突風と土埃で目の前が一瞬見えなくなった。

そして土埃が収まって目の前が晴れた頃には僕と少女しか居なかった。


「大丈夫ですか?」


やっと言えた。


「つ、強いんですね」


少女は準備していたであろう言葉が一気に吹き飛んだ様子だった。


「ああ、あんな小物。どうってことないですよ」

「助かりました。ありがとうございます」

「おうちはどこですか? 送っていきますよ」

「ここから少し先にあるブルクスなんです」

「それは良かった。僕もブルクスへ向かう途中だったので」


そのまま少女とブルクスへ向かうことになった。

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