第21話 初任務


「現在の国を取り巻く情勢については既知の通り。君の隊には魔物が出たという9の月方面地域の偵察に行ってもらいたいのだ。特別達するような任務ではないのだが噂を信じれば存在の是非を問う任務ではなく、討伐になる。危険を伴うので十分注意してくれたまえ。」


廊下を歩きながら、いくつかの疑問点をケイティはまとめていた。

9の月方面は海に面した方向である。

魔物は海からの進入はできないとある。

塩分を嫌う魔物が多いためだ。

とはいえ、直接下達された任務を蔑ろにすることも隊長としてはあるまじきだ。

もっとも疑問だったのが、他の隊の援護はない、要請することも叶わないと言うことだった。


準備状況を確認し、出発の日時を決める。

初の任務というのは浮き足立つものだ、そう思っていたがいまのケイティは寧ろ泥が足にくっついているような嫌な予感が付いて回っていた。

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