第19話 遊撃隊長ケイティ=ミューズ


「これから1年、短い期間ではあるがケイティ=ミューズがこの部隊の指揮を執る。昨今、南方にある魔の地域からは魔物が人間の住む地域を襲う事件が増えている。相手も力をつけ、人間世界の占領を目論んでいることだろう。また、我らが住む西半領の総力を持って東半領を掌中に収めるという話もある。皇帝の仰るところでは東半領がこちらに攻めこもうとしている為、機先を失するためだ。それらに対抗すること、私1人ではできない。ここにいる全隊員、そして他の部隊との協力があればそれも容易となろう。遊撃隊としての任務を頂いている我々だが、イルフ部隊長の指揮するより前線に近い遊撃隊に比べれば雑務と呼ばれるような任務も多い。だが、私は思う。この世に無駄など存在しない。そしてこの隊にも無駄な人員などいない。捕虜になることを怖れ自決など考えるな。自分の命を優先しろ。建前だと言われぬよう私は実践していくつもりだ。他の部隊長より甘いと言うのならそれでもよい。しかし、私はどの部隊長よりも強い。手を抜くつもりはない。以上。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る