第17話 処女×金牛


「試合開始ーー!」

鉄格子から見て取れた通り、アイリスディーナの鎧はピカピカと輝いていた。

名門家の出身らしい彼女の装備はこれでもかと言うくらい輝いている。

銀髪に揃えたのだろうか。

聞く話だとあれはプラチナ、白金と呼ばれる素材らしく全身武装もあり2つ名は《白神(プラチナム)》と呼ばれている。

一見守りに徹したスタイルだが、手に持った槍が動かずとも投げた後持ち主に帰ると言う厄介な代物になっている。

早速アイリスディーナは槍を投げてきた。

いままでの戦いからか、見切りが簡単に感じる。

勢いが止まる前に槍はアイリスディーナの元に戻った。

アルフ、カティアを相手取ったケイティには並大抵の攻撃は当たらない。

「くっ……。」

アイリスディーナは焦りがあった。

連戦この鎧を着ているだけで疲労は溜まる。

装備もカティア=ナットリーを意識したものであり、軽量で身軽なケイティはコンセプトから外れている。

崩されることはないが、崩すこともできない。

長期戦になると思っていた。

それはアイリスディーナだけであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る