第4話 ケイティ=ミューズ
「9の月を支配しますは初の任命にして初の平民出身。実力でのし上がった才女ケイティ=ミューズ!」
わああ、と声が高まった。
つられるように心臓が引っ張られ、どきどきと高鳴る。
どのような意味が込められていたとしても、静寂よりはいい。
紹介は角を立てるような内容であったとケイティも思ったが、これから始まるイベントを思えばどうということもない。
ぎこちなさを捨てた、満面の笑顔で手を振る。
歓迎されているようには思えないが、鷹揚と構えることも長として必要な技能だ。
主に他の隊と連携し遊撃を行うケイティの部隊は軽装に様々な武器を持つ。
防御に優れた綿性のジャケット以外は動きやすさを重視した服装となっている。
ところどころに武器や急所を防ぐ鉄板を仕込んでいるものもいるが、彼女は軽さを選んだためそれらを持ち合わせていない。
言葉通りの勝負服で、ケイティは城に到着した。
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