天使と悪魔2

「「「ううううぁぁぁぁぁぁあああ!!!」」」

一瞬で理解した。円の中心には赤い液体のようなものが付いた靴だけが残された。彼らは何処へ消えたのか?いや、消えたのではなく。消された、、、のか?!

真っ白な広い広い空間には、皆の叫び声だけが虚しく響いた。

「うるさいですよ。それ以上うるさくするなら、赤い靴をもっと多く生産することになりますよ。クフフフフ。」

「殺される〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「うるせぇ!死にたいのか?!」

皆気持ちは同じ。死にたくない!

徐々に静かになっていった。虫の羽音すら聞こえない。ーーーこんな所に虫は居ないか?ーーー

「ようやく静かになりましたね。皆さんにはまず、状況を教えてあげましょう。」

いきなりカーリーが話してきた。質問は山ほどあるが、口に出さないのが一番良いだろう。

「この世には、5つの異世界があるのです。天界、悪魔界、人間界 、魔界、神仏界の5つです。本来はこの5つの世界は、絶対に交わることはありません。ですが、1000年に一度位のペースで、1つ1つの世界に1つずつ、異世界の扉が生まれるのです。そして2年後、つまり2050年に、次の扉が発生することが分かったのです。」

異世界?何のゲームだよwと思ったが、奴が使った魔法ーーーてか魔法なの?ーーーを見れば嘘では無さそうな気もする。嘘であって欲しいのも事実だが、、、でも俺らが拉致られた理由が分からん。

「2年後、貴方達は何歳ですか?」

今18歳だから2年後は20。成人になるな。

「実は神仏界と魔界は1億年前から戦闘状態なのです。神仏界の大将ーーー創世神クリエイティブゴットーーーキリストと魔界の5大魔王通称ーーーFIVEファイブロードーーーは、ただ気が合わないという理由で戦闘を開始しました。この頃にはまだ異世界への行き来は自由でしたが、あまりにも戦いが激しいため、我々悪魔と天使は、当時生物の少なかった人間界で戦うよう促しました。ですが、彼らが体内で生成し、外部へ吐き出す強大な魔力エナジーが人間界の地球という星に染み込み、そのエナジーから、猿というこれまで以上に知能を持つ生物、第一次知的生物霊長類が誕生してしまったのです。因みに、貴方達人間は、第二次知的生物ですが、それは置いておきましょう。知的生命体が生まれたと言うのは、新たな文明が生まれるという事。我々悪魔は、新たな文明を生み出し、より知能の高い魂を喰らう事が仕事なので、急遽、彼らに戦闘を中止させるように促しました。ところが、戦闘はより激しく、大規模になってしまいました。そのため我々は、1000年から2000年に一度だけ、異世界を行き来出来るように制限付きで異世界の扉を創りました。」

話なげぇ。校長かよwと思ったのは秘密だ。まあ一通り昔話は済んだかな?で、それと20歳に何の関係があるんだ?ーーー他の事も聞きたいことは多いが、、、ーーー

「その扉ができた後、戦闘は1000年の内の1年の間だけ行われることになりました。人間界で、、、」

「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」

じゃあ俺達は人類の未来の為に安全な場所に送られたってこと?え?意味わかんないんだけど。

「貴方達には、これから2年間、死よりも辛い過酷な試練を与えます。その試練に勝ち抜いた猛者達には、魔王を5人すべて倒して貰います。魔王を倒すことが出来なければ全人類、いや、全生物が塵となります。試練に脱落すれば死が待っています。この試練は、18歳から20歳にしか出来ないのです。どうです?面白そうでしょう?クフフフフ。」

ーーー死ーーー

この場の全員が理解出来た事。とにかくヤバイ。

「う、う、う、嘘だーーーーー!!!」

「そこのデブさん。うるさいよ。」

「嘘だ!僕の父さんが、、、総理大臣の父さんならきっとなんとか出来るもん!」

「うるさい!!!」

完全に悪魔カーリーを怒らせたな。ヤバイ。あいつから離れないと!また死者が出てしまう!

「ポーク。」

、、、、、。? 何も、、、起きない?ぽ、ポーク?

「ブヒー !」

!!!あのでぶっちょな(自称)総理大臣の息子?が豚になっている?

悪魔。魔法。豚。もう意味がわから無さ過ぎて言葉も出ない。

「ゲームはもうすぐスタートです。貴方達の掌に文字が書いてある筈です。その文字を確認してください。」

掌?混乱していて気が付かなかった。

龍はそっと掌を見て見る

「貴方のスキルチカラはーーー」


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