書く「転機」

今回は書く「転機」について。


前回の「切っ掛け」で書いた様に以前、私は死を望んでいた。


そんな中でも世の中の不条理さに疑問を感じ、それを声にせずにはいられなかったのです。


それが私の書く「切っ掛け」だった。


しかし、その後、暫くは文章を書く事はなくなってしまう。


次に文章を書く事になったのは、それから数年後。


何度となく自殺未遂を繰り返す私に対して、家族がインターネットをさせてくれたのでした。


何もせずに悶々としているから、死にたくなると思ったのでしょう。


確かに、その様な面もあったと思う。


それでも、すでに死を望んでいる私にとってネットは、死を実現してくれそうなものにしか思っていませんでした。


そんな私がネットを始めて最初に何をしたのか。


それは自殺サイトに行ったのです。


当時は色々と自殺サイトがありました。


そんな中で幾つかの自殺サイトに通う様になり、そこの掲示板やらチャットで他の方との交流をする事になったのです。


その掲示板やチャットでのやりとりが一応、文章といえると思う。


ただ、私はまだ、書く事の楽しさを自覚は出来ていませんでした。


ただただ、掲示板やチャット、そしてメールを通じて、他の方の話を聞く事が面白かったのです。


そして当時、私は自殺サイトに入り浸っていました。


でも、それで人様のサイトでの活動に気を遣うのに抵抗が出てきて、自分で自殺サイトをやりたくなったのです。


そして私は独学でHP制作を学び、自分でHTMLを書き始めました。


これが私の書く「転機」だった様に思う。


HTMLじゃ文章とは言えないのかもしれないが、HTMLで書いたものがネット上での表現になる。


そこで、HTMLを通じて、書く事の楽しさに初めて気付いた様に思う。


そしてサイトを運営するとなると、それなりに文章も書かなければならなくなる。


サイトの説明とか注意書きとか。


更に自殺サイトを通じて知り合った方には創作活動をしている方が少なくなかった。


書く事の楽しさを知った私は当然に、小説や詩などの創作活動にも関心を強める事になる。


そして自殺サイトと平行して、小説や詩などの創作をするHPもやり始めた。


というのも、立ち上げたばかりの自殺サイトじゃ、全然、人が来なかったので、暇を持て余してもいた。


その時間を利用して、小説や詩も書き始めたのだ。


私は決して小説や詩が好きだった訳ではない。


寧ろ、全然、関心は無かった。


しかしHTMLでの表現が面白くて、その表現の手段の一つとして小説や詩などを書き始めたのです。


そして実際に小説や詩などを書き始めると、小説なりや詩ならではの面白さがある事に気付いた。


更に気が付くと、私はもう死を望む事はなくなっていたのです。


HTMLを通じて書く事の楽しさを知り、書く事の楽しさを知った事で創作の意欲に繋がり、創作の楽しさを知った事で、いつしか自らを死から遠ざける事にもなった。


私にとって書く事は人生の「転機」にもなったのです。


実際には、その後もちょっと波瀾万丈はあったのですが、それについては省略をしたいと思う。


そして次回は書く「理由」について。


今、私が書き続けるのは一体。

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