第6話 勢いと、冷静さ

 私がこのエッセイを書く時間帯は深夜、投稿する1時間ほど前です。理由としては、やはり深夜テンションに任せて勢いよく書くことが出来るからです。余計なことを考えずに、ね。

 しかし、というかやはりというか、そうやって書いた文章ってろくに推敲せずに書いてしまうので、所謂、駄文に陥りやすいんですよね。というわけで、今回は深夜テンションで勢いよく書く方法と、昼間に落ち着いて書く方法の良い点と悪い点を紹介します。……紹介するといっても、書いている間に思いついたことを書き綴るだけなんですけどね。

 まず、深夜テンションの方法では、上記の通り、勢いよく書くことが出来ます。そもそも深夜テンションは、脳のある働きが弱くなって、理性の制御が効かなくなってしまうのが原因です。お酒を飲んで酔っ払うのと似たようなもんです。酔っ払った勢いで小説を書くわけです。そりゃ、意味の通らない文にもなりますし、後で読み返して赤面もします。

 このやり方の利点は、普段なら絶対書けない内容の文章が書けることです。自重して書かない、書いたけど自重して消した、そんな内容を書いて投稿できるのです。また、勢いよくずら~っと文章が書けるため、時間をそんなにかけずに3千字くらい書くことが出来ます。欠点は、その結果後悔する結果に繋がりかねないことですね。リスキーだけど、一皮剥くことのできる可能性を秘めた書き方。それが、深夜書きです。

 それに対して昼間書きの利点は、冷静な判断のもと文章が書けることです。書き終わった後、一度読み返してへんなところがないか確かめておこう、という気分になりやすいのも利点ですね。

 しかし、大きな問題があります。社会人の皆さんなら、もうお分かりですよね。そう、昼間は仕事があるから書く暇なんてない。これが欠点です。そんな状態で、毎日、あるいは毎週決まった時間に投稿しようとしたら、昼間書きじゃあ間に合いません。書き溜めするのも手ではありますが、計画的に補充しておかないと、在庫は想像以上に早くなくなります(私自身、pixivでそれを経験しました)。

 良い文章が書けるが、あまり時間が割けない。それが、昼間書きです。

 どちらが良いのかと言われると、私は昼間書きを推奨します。やっぱり、質の良い小説を読んでもらいたいですし、今ならゴールデンウィーク真っ最中ですので、書く時間に余裕があります。ただ、深夜書きに慣れていると昼間に書くのが億劫になってしまい、なかなか昼間に書く気にはなれないです。事実、今まさに私がそうなっています。

 結局、今の生活バランスに併せて書いていき、昼間に時間ができたらそこに一点集中する、といった具合で書くのが現実的ですね。深夜に定期的に書いていき、昼間に読み返して修正を入れる、といったやり方をしてもいいでしょう。なんにしても、書きたてホヤホヤの文章をろくに読み返さずに投稿するのは、〆切が迫っていない限りは控えましょう。文章に鮮度は関係ないです。むしろ、サツマイモみたいに一度保存するほうがよいのです。


 

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