第2話 私の好きなこと、もの

「あなたの好きなものor趣味、特技はなんですか?」


 さて、皆さんはそう聞かれたとき、どうお答えしますか? 私は秘密主義コミュ障なところがあるので、「読書です」としか答えません。「小説を書くことです」なんて、恥ずかしくて言えるわけがありません。裸体を晒すようなものです。でも、好きなんです。


 本題に移らせていただきます。上記の質問に答えた後は、大抵次の質問に移ります。


「なぜorどこが好きなのですか?」


 ……はい。面接とかでよくあるやつです。ここでどう答えるかによって、この後の雲行きが変わるやつです。


 私の場合は、こう答えます。


「読書をすることによって、作者が伝えようとしていることを理解しようとすることで、相手のことを理解しようとする力が身に着くことが理由です。また、作者の奇想天外な発想を読み解いていくことで、私にも様々な発想力が身についていくと実感する時が、一番好きです」


 ……後半は、ほぼ言いませんけどね。言いたいんですよ? そこが本心なのですから。…でも、そこまで言うとなんだかキモイ気がしません?

 しかし、言い絞ってしまう原因は、相手が目の前にいるからです。スクリーンごしとか、匿名で原稿用紙に書いた場合は何の問題なく言えるんですよ。嘘ではないですし、相手は私を判別できないわけですから。

 

 さて、今書いたのは、最初の質問に「私が好きなものは読書です」と答えた場合です。「小説を書くことです」と答えた場合では、以下のようになります。


「私は、あまり友達付き合いが出来ませんでした。学校で大流行りしたゲームも持っていませんでしたし、それ以前に、買うことを両親に認めてもらえませんでした。

 そんな中、両親が離婚するというバッドイベントに出くわして、それはそれは真っ黒になった私は、当時中学生で中二病真っ盛りだったことと、東北大震災と、それの募金詐欺のニュースを見たりと、様々な要因の中で病みました。

 そんなときに出会ったのが、某RPGゲーと、小説でした。どちらもストーリーの作りこみが素晴らしく、絶妙なタイミングで伏線を回収したりして、それはそれはワクワクが止まりませんでした。どちらもマイナーなもので、同じ学校の人の中でも私しか知らない、ということもあって、それは特別なものの気がしてなんだか嬉しかったです。気がつけば、かつてよりは私の性格は暗くなってしまいましたが、それでも、私は立ち直っていました。私は、物語に助けられたのです。

 その日から、私もその物語を真似して、眠る前に頭の中で物語を綴っていきました。元々、一人遊びをする機会が多かったので、物語を作ることに知らぬ間に慣れていた私は、すぐに一つの物語を作り上げました。そうすると、自分にも才能があったということに気付き、物語を書くことが好きになりました」


 これが、私が小説を書くことが好きな理由です。ふふふ、実際に公の場で言ったことはありませんよ。初公開ってやつです。しかも混ぜ物なしの、完全ノンフィクションです。離婚の件も含めてね。

 そんなわけで、私は物語を書くのが好きなのです。しかし、あんまり頭もよくなく、某推理マンガの種明かしの回を見ても理解しきれてないことだってある私の低レベルな脳みそでは、推理ものはまず書けません。頭良くなりたいとも思いませんし……。

 読者に対して伝えたいメッセージなんてものもありません。物語が書きたいだけですから。

 恋愛ものは……そもそも自分が体験したことないし、ハーレムものは嫌いだし。 あ、グロ表現は得意です。なんせ一回堕ちるとこまで堕ちたことありますし。鬱展開も同じ理由で得意です。でも、絶対夏目 漱石みたいに血反吐を吐いてしまいそうですし……。




 あれ? 私が書ける小説って、ストーリー重視の中身スッカスカの小説だけ?

 

 

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る