夜が来る

扉を閉めろ。夜が来る。

侵食するように、夜が来る。

過去一切の罪悪を引き連れて、夜が狂う。


朝などはなから無かったように、パレードは言葉を撒き散らす。

まるで意味のあるようなふりをして。

赦しを。懺悔を。後悔を。

まるで意義のあるようなふりをして。

未来を。希望を。将来を。


いな


お前が真実、欲しいのは死だ。

無様なパレードのフィナーレだ。

放っておけばいつかは勝手に終わるだろうに。

膿んで腐った傷口が露見する日が怖いのだ。


生きながら朽ちる。

お前も、私も。

臭う脳髄を、煩い猿にすすられながら。


扉を開けろ。夜が来る。

お前の内より、夜が来る。

淡い期待を孕んでは、

有象無象に寄るから狂う。



『思い出を 喰らう猿の目 菊の花

東の木馬は 小さくわらう』



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