第2話
昨日は普段より4時間も遅く寝てしまった。直接的に表すと、床についてから4時間経ってやっと眠れた。今朝は本当に憂鬱だ。学校に行きたいない。仮病でもしようかな。。いや、親に怒られる。ダメだ。ダメだ。そんな重い気分で僕、天ノ原カスムは自宅の玄関を出発した。
彼女は僕と同じクラスの1年1組だ。身長は150cm後半だろう。女子の平均身長よりは少し高い。髪型はいつも同じで、まっすぐな黒髪ストレートに毛先を少し結んでいる。いかにも「清楚」「可憐」「お嬢様」というフレーズが似合う。小学生の頃から彼女の雰囲気は変わってない。
学校に到着すると校門前でマナトとばったり会う。マナトはいつも気さくだ。
「おは、カスム。」
「おはよう。マナト。今日も部活?」
「部活だよ。練習キツいけど今頑張らないと。」
「練習大変だね。応援するよ。」
「ありがとう。カスム。」
マナトはバスケットボール部に所属している。1年生ながらにもうレギュラーに選ばれ日々練習を頑張っている。天狗になることもなく誰にでも誠実な彼はやはりモテるのだ。学校の玄関でマナトと別れ自分のクラス向かう。教室に入ったら彼女はどんな顔をするのだろう。不安で仕方ない。教室の扉を開け普段のように入っていく。彼女は窓側の一番前に座っている。僕はその遥か後ろ、教卓中央列の一番後ろだ。彼女は友人とお喋りをしていて僕には気づいていない。彼女が僕に気づく前に座席についてしまおう。
もたもたしているとホームルーム前の鐘がなった。急いで自分の席に座る。教師からの話を聞きホームルームが終わる。ホームルーム中、彼女を見ないようにしていた。ただ、物凄く視線を感じる。ホームルーム中、誰かにずっと見られている気がしていた。しかもその視線は彼女の座っている方面からだ。まさか彼女が僕を見るわけもないし、誰なんだろ。。
ホームルームが終わったので、次の授業の準備をしようと席を立とうとしたその時
「天ノ原くん!ちょっといい?」
正面から凄く不満げな声で僕の苗字を呼ぶ女子が。彼女は千本木桜。このクラスで一番の運動会神経が良く明るめの髪の色にショートカット。まさに元気いっぱいの女子だ。話したことはあるが交流はあまりない。怒らせるようなこと僕したかな。
失恋記念日 とろけないちーず @sugusugu
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