知らない死体

 気がつくと、マリの部屋にはきれいな青年の死体がありました。殺した覚えはないけれど、状況からして、マリが殺したとしか考えられません。


 このままでは腐ってしまいます。どうしましょう? 埋めるのが好いでしょうか。早くどうにかしたいけれど、これからマリは大切な用事があります。なので今はこのままにして、出掛けることにしました。


 マリはこの頃、好い日々を送っていました。けれどもう、どんなにたのしくても、部屋にある死体のことを考えると何もかもたのしくなくなり、不安に襲われます。


 ——腐る前に、発覚する前に、どうにかしなけば。私のしあわせのために。

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