誰が科学者を殺したの?
マリの部屋の隣には、何かを研究している科学者の部屋がありました。その科学者はいつも白衣を着ており、ずっと独り言を言っています。
ある昼下がり、彼の部屋のドアが開いていたのでマリは一歩入ってみました。小さな四角い部屋で、中にあったのはシンプルな丸テーブルと旧い固定電話だけす。
科学者は部屋の隅にいました。相変わらず独り言を言っており、マリに気付いていない様子です。けれど急にぴたりと動きが停まって、マリの方に目を向けようとしました。そしてマリと目が合う瞬間に科学者は銃で撃たれたような衝撃を受けて倒れました。マリがびっくりして反射的に閉じた目をそっと開けて見てみると、彼の頭が消えていました。
誰かが彼の頭を撃ったのでしょう。「でも 誰が?」そう思ったとき、マリは自分の手に拳銃が握られていることに気が付きました。「わたしが撃ったのかもしれない」と思いましたがもちろん全く憶えがありません。銃声だって聞いていませんが、不安になりました。マリは、おえかき帳を用意して現場をスケッチし始めました。警察が来たとき、絵を使って状況を説明しようと思ったのです。
けれど途中で、この状況ではマリが犯人だと思われかねない、と考えました。後でこのスケッチは誰もいないところで燃やして捨てることにしましょう。更にマリはこれから、握っていた拳銃の隠し場所も考えなければなりません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます