第15話 おかあさん

 わたしのうちには大人の男の人と、男の子がいます。

 男の子はわたしより小さいです。

 男の人はわたしよりもっと大きいです。

 しらない人とおなじうちにいると、ちょっとこわいです。

 おかあさんとおとうさんはどこにいるのってきいても、おしえてくれません。


 よるねるときは、ものおきのへやのふとんでねます。

 本とうはベッドのへやがあるけど、そこでねたら男の人といっしょのベッドでねなきゃだめです。

 男の人はいっしょにねようっていったけど、こわいからやだっていいました。

 ものおきのへやはくらいから、ねるとき一人だとこわいです。

 おかあさんのことをかんがえながらねます。


 あさになったら男の子はまい日学校にいきます。

 男の人はおしごとにいきます。

 わたしはうちにいます。

 一人でそとにあそびにいったら、男の人がすごくおこったから、そとに出れません。

 テレビは見ていいけど、見てたらあたまがいたくなるからあんまり見ません。

 おひるのあいだいっぱいねます。


 よるは三人でごはんをたべます。

 いつも男の人がかってきたごはんをたべます。

 おかあさんがつくったごはんがたべたいっておもってもおかあさんがいないからできません。

 ごはんのときはいっしょだけど、男の人はあんまりしゃべりません。

 男の子はいっぱいしゃべるけど、なんのはなしをしてるのかあんまりわかりません。

 男の子はわたしより小さいからあんまりこわくないけど、たまにへんなはなしをするのがいやです。


 おふろも本とうは一人だとこわいけど、一人で入ります。

 ねるまえに男の子と会ったらおやすみなさいってあいさつをします。

 男の子はいつもわたしのことへんなふうによびます。




「おやすみ、お母さん」

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