第46頁目

「羽美(うみ)は精密アンドロイドなのですけど、

 わたしの創りあげた羽美(うみ)は、成長もするし、歳も取ります。

 もちろん、赤児あかご=赤ちゃんから創りあげています。

 赤児の女の子の精密アンドロイドを創り、成長して今の姿になっています。

 人間には、遺伝子情報と言うのがありますが、一部わたしのDNAも半分混じった遺伝子情報を埋め込んでいます。

 その残りの半分の遺伝子情報は内緒ですけどね。

 人間と同じような脳のハード。先ほど言ったような作りでチップに埋め込んでいます。

 もちろん人間の脳と同じようなシステムにしています。

 学習機能を搭載しています。さきほど言ったように。

 その学習機能が発達すれば、人工脳にしわが増え、それが引き出しの役目を果たすのです。

 羽美(うみ)が動作をする機能は、人間と同じような神経や伝達の機能と同じにしてあります。

 脳の中での伝達で動く手や足などの動作は、

 医学で学んだの脳の知識を全て採用し、創りました。

 目で見て、耳で聞き、鼻で匂いを感じ、舌で味を感じ、皮膚を通して感じ取る、

 視覚。聴覚。味覚。嗅覚。触覚。の五感の機能も備えています。

 先ほど言った感情も表情もあります。

 そんな機能が赤児から備えて創ってます。

 今は、内臓も医学の進歩で人間にほぼ近い機能をもった内蔵器官を創ることが出来ますが、外部での操作で成り立ち、外部で操作をする事しか出来ません・・・人による看護と言う、問題が残っていますよね。

 ですから、今の医学は足踏み状態なのです。


 わたしは、研究を重ね。内臓のコピーが出来る細胞を発見しました。

 血液や皮膚や内臓などにも、もちろんの事、螺旋状らせんじょうに連なった、

 XとY、XとXの遺伝子情報があります。

 ヒトの全遺伝子情報ゲノム

 いわゆる、ヒトノゲノムですね。

 わたしは、そのヒトノゲノムの遺伝子情報を全て解読しました。

 染色体の事ですので、難しくなりますから話しをはぶきますが、

 再生能力を持つ微生物や小動物と人間の遺伝子を組み換えさせる事によって、完成させたのです。

 

 例えば、肝臓の一部を切ったとしても、その肝臓は再生されて元に戻るのです。そして成長を続けます。


 羽美(うみ)は、看護も外部の力も無く、個人の力で成長し、脳で操作し、怪我したり大事や危篤時に、皮膚や内蔵器官などを完全に再生していく事が出来ます。


 その再生機能の遺伝子を羽美(うみ)の身体(からだ)の中には入っているのです。

 学会でも、未だに発表されていない、人間のコピー及び内蔵器官再生に成功しているのです。もう22年前に・・・

 骨も、一部の骨から再生して創りました。

 ですから、骨も成長するのです。まるっきり人間同様です

 ただ違うのは、半分が人工的な遺伝子組み換えコピーで、半分が精密なアンドロイドだって事だけです。

 わたしは、精密アンドロイドとは、言いたくありません。

 なぜならば、羽美(うみ)彼女自身が人間そのものに近い精密すぎる、それを超えるアンドロイドなのです。

 例えるのなら、ヒューマン [ human ] =意味は、人間らしいさま。人間的。

 ヒューマンなアンドロイド [ android ]。

 すなわち、ヒューマノイド [ humanoid ]なのです。

 わたしは、ヒューマノイド と呼びたいです。

 心もあれば、血も通うし、表情や感情も持っています。

 判りましたか?

 今、凡人にも判りやすいように、簡単に話していますが、理解は出来ましたか?。」

 アフロ教授の主張が終わった。

 もしかして、大学の講演でも同じ事を話しているのか?

 でも、これだけのことをやり遂げていて、学会に一切発表もしないで、

 医学の発展にも貢献もしないで、22年前に凄い精密な、それもコピーの内蔵器官を創りあげていることに、とても感動を覚えた。

 いくら趣味にしても、自己満足の世界だよな。

 日本は特に、人間のコピーや遺伝子組み換えにとても変に敏感で、尚且つ厳しい意見が飛び交う国だし、そして医学が全然進まなく、法律と民間人が阻止している固い国だからなあ・・・。

 法律上で日本では直せない病気や移植や手術が 海外に行って直すパターンが多いし、日本は医学の発展が凄く遅れている気がする。

 これからの未来は、医学はとても大切かも知れないけど、

 遺伝子と複製に関わる医学って、かなりの未来になると思うなあ。

 不安な医学未来、治療や医療や遅らせているは、 日本の政治や反対派のせいだろうか?。

 医学が発展すれば、直らない病気も今後の未来は簡単に治せるようにもなるのに・・・

 オレは心の中で、日本の医学の遅れの不満を思わず呟く。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る