第20話 Maybeってどれくらいの確率?

 英語のコミュニケーションと言えば、かならずしも教科書通りにはいかないものです。

 たとえば「Maybe(メイビー)」。ふつうに訳せば、「たぶん」「おそらく」ってところでしょうか?

 ローカルのエンジニアに「あれできた?」「あれ、終わりそう?」と聞いた返事が「メイビー」だった場合。


 ふつうに考えれば、8割とか9割の確率でできてるって思うよね!


 そう思ったあなたは甘い。甘過ぎです。

 たぶん、「メイビー」に対する感覚というか、意味合いがそもそも違うんだと思います。

 彼らのいう「メイビー」は、「たぶんそうだ」というより「そうかもしんない」ぐらいのニュアンスです。

 それに気づかず、なんどだまされたことか。

 しかも人によってはもっとラフ。「そうかもしんない」どころか、「そういう可能性もまったくないわけではない」くらいの意味で使うやつがいる。


 ああ、あっちにいる間、聞いときゃよかったな。「おまえのいうメイビーはいったいどれくらいの確率なんだ?」って。


 5パーセント? いや、まさか、いくらなんでも、それはない……よな?


 ※今辞書を引いたらびっくりしました。どっちかというと彼らのニュアンスのほうが近い。マジすか?

(いや、5パーセントじゃなくて、「そうかもしんない」のほうですよ、もちろん)


 さらに「No.problem(ノープロブレム)」。

 なんか聞いてこう答えたら、基本的には「なにも問題ありません」っていう意味のはずなんですが、思わずこう突っ込みたくなる言葉でもあります。


「ほんとか?」


 逆に彼らが「Problem(問題です)」といってきたことは、案外たいしたことなかったりする。


 本日の教訓1「生きた英語は失敗して学べ」

 本日の教訓2「Maybeと言われたら五分五分だと思え」

 本日の教訓3「No problemは信用するな」

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