面白く読ませていただきましたが失礼ながら本番抜きの官能小説の様でした。

少々キツイ事を書きますがご容赦ください。
スーパーカブの小熊に代わり、今度は男のコミュ障が好きにフェラーリを乗り回します。
彼と同居する事になった親無しの三姉妹、ちょっとキャッツアイ入ってます?と、異世界ハーレムものならぬリアルハーレムものと言ったチートさで、男性読者の欲望を満たしていきます。
所謂ハーレムものって、大抵途中で露骨なギャグを入れてオチを付ける。
しかし本作の場合、主人公がそれこそキリコ系のハードボイルドなのです。
そして男女の描写が妙に生々しく感じられ、これで本番描写が有ったら官能小説になってしまう様に感じました。
通常のハーレムものはラブコメなのですか、それからコメディの要素を抜いてしまうと…。
ラブ、恋愛小説になるのでしょうが、女性作家がソフトに仕上げるのでは無く、男性作家が写実的に描くとこの様になるのかも知れません。
ある意味ではラノベより純文学の恋愛描写に近いとも言えますが、純文学たり得るにはもう一つ何か欲しいところです。
トネ先生、これをやるならラノベと割り切らずに更なる高みを目指していただきたい。
それからフェラーリやRC30の描写はマニアックで楽しいですが、バイク初心者の舞ちゃんいくら何でも天才過ぎです。