その19


「けっ、手前ら、まさか光より速く走ろうっていうんじゃないだろうな。なにもできないままお前らは死ぬ」


顔中汗みどろになりながら、加賀美が叫ぶ。能力の使いすぎなのか? それとも別の病気かなにかなのか? とにかく異常としかいいようがない様子だ。


「カンナちゃんクーイズ。ぱふぱふ」


「は?」


俺と加賀美が同時に聞き返した。


「クイズ。光より速いものとはなんでしょうか? ちきちっちっち……」


え? トンチ?


「やかましい! 焼けろ!」


加賀美が膨大なエネルギーのレーザーを発射した。


「答え」


カンナは答えた。


レーザーの制御で無防備になっていた加賀美の背後にあっさりと周り、軽い手刀の一撃で気絶させた。


「それは私です」




続く。

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