亀田 幸之助

私は朝布団から出ると昨日の掲示板をもう一度見てみた。

他の住人にこの部屋の前の人について聞いてみよう。


トーストを食べながら家を出て、加賀美さんの部屋へ行った

インターホンを鳴らし佐伯ですというとすぐに出てきてくれた。

「どうも。おはようございます。どうしたの?」

「おはようございます。朝からすいません。私の前に住んでいた方を知り

たいのですが。」

「あーあー。亀田さんのことね。

それなら菱沼さんがよく知ってるわよ。仲よかったからねえ。」


加賀美さんにお礼を言うと、さっそく菱沼さんの部屋へむかった。

ピンポーンと一度なってすぐ菱沼さんは出てきてくれた。

「あっ。おはようございます。どうかされましたか?」

「あの、亀田さんについて教えてほしいんですが。」

「あー。亀田さんなら今でも連絡取ったりしてます。」

それはとても好都合だ。

「会わせていただくことはできませんか?」

私がそういうと菱沼さんはすぐ亀田さんに連絡を取ってくださった。

そのおかげで次の土曜日に亀田さんと会う約束ができたのだった。


部屋に戻ってテレビを見たり本を読んだりしたが

相変わらず子供の声は続いている。

約束の土曜日までずっと声を無視していた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る