第17章『疾走、モーティマー 11』

「間違っても避けようだなんて思うなよ? 動くと当たっちまうからよォ!」


 格納庫の隅で固まっている歩兵達を対人用の頭部バルカンで威嚇しつつ、デフは芝居掛かった脅し文句を放つ。このまま撃ち殺すなり踏み潰してやる選択肢もデフにはあったが、脅迫程度で事が治るのならそれに越したことはないと思えたのだ。小人の群れに襲いかかる巨人をキメラ・デュバルに演じさせつつ、デフは肩越しに背後を振り返る。


(八割がたは避難完了ってところか……? でもまだ、は乗り移ってなかったよな……)


 エリー、ミランダ、テオドアの三人が収容されているのは確認した。出撃中のアレックスはともかくとして、『ミスト・ガーデン』の仲間は残り二人いる。未だに艦内を彷徨い続けてしまっているのだろうか。


(早く来いよ、二人とも……。もうそろそろ出航させねぇとマズいんだからよ……)


 不安を募らせていたその時、デフの視界の端に何かが飛び込んできた。

 拳銃を持った黒い人影は格納庫に入るや否や、すぐそばに駐められていた複座型の小型宇宙戦闘機へと一目散に向かっていく。不審な者をそう快く見逃すデフではなく、頭部バルカンの銃口を向けて問い質す。


「そこの奴、止まれ! ちょっとでも変な動きをしたら撃ち殺し……て……」


 姿を確認するべくモニターの倍率を上げたデフは、そこに映った人物を見て驚愕してしまった。

 キャノピーを開け放ち、今まさに戦闘機へと乗り込もうとしていた後ろ姿が振り返る。スペーススーツを着込んだその者は、ヘルメットのバイザー越しにキメラ・デュバルを厳しく睨みつけていた。トレードマークのサングラスは外されてこそいたが、やや幼さの残る顔は見違えるはずもない。


「ミド……! これは一体何の真似だ……ッ!?」

《お前の方こそ動くな》


 普段のミドの印象とは随分とかけ離れたひどく冷徹な声が、スペーススーツのヘルメットに備えられた通信機を伝ってキメラ・デュバルのコックピットへと届く。ミドは操縦席を足場にしつつ、肩越しに担いだもう一人の人物の側頭部に拳銃を向けた。背中に隠れて顔までは確認することができなかったが、着せられているスペーススーツは女性用であり、それも低身長向けのものだ。そしてデフには、人質にされてしまっているその人物に少なからず心当たりがあった。


「ミリア……なのか……!? どういうことなんだよ、ミドッ!!」

《見ての通りさ。さあ、選べよ。俺たちを二人とも逃がすか、二人とも殺しちまうか……》

「何を言って……!」


 状況を飲み込めず吐き捨てようとしたデフだったが、ミドを狙う第三者の視線に気付いて踏みとどまる。ランチを防衛していたクルーの一人が、物陰からミドのみを狙撃しようとしていたのを、偶然にも発見してしまったのだ。


「ま、待ってくれ……! こいつは……!」


 気付けば、デフは味方である狙撃手に制止を促していた。それは客観的にみれば、人質ごと反逆者を見逃してしまうという悪手に他ならない。その隙を逃すはずもなく、ミドはすぐさま人質と共に操縦席へと座り込むと、キャノピーを閉じた。

 推力偏向ノズルに火が灯り、戦闘機は瞬く間に格納庫の搬入口へと向かっていく。脱出を円滑に進めるべくあらかじめゲートを開け放っていたのが仇となり、戦闘機は呆気なく脱走に成功。宇宙の闇へと消えていった。


「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」


 静寂の戻ったコックピットで、デフは苛立ちのあまり自身の太腿に拳を叩きつける。

 友人の仲であるとはいえ、今は敵となったミドを逃してしまった。しかも、親友の大事な妹であるミリアも一緒に、だ。


(出来なかった……! あいつを敵として捉える事が出来なかった、俺のミスだ……ッ!!)


 鉄の棺桶の中で、デフは自らの過ちに恐怖した。




「全員とも聞こえたな!? 我々トグリル小隊も、直ちに戦闘宙域から離脱するぞッ!」


 艦へと帰投していくソリッドらの背中を見据えながら、小隊を指揮するナナキもまた部下たちに命令を飛ばした。

 U3F艦隊が信号弾を放ったことにより、これまでケレス基地周辺宙域を彩っていた戦火は次第に収まりつつある。このような動きから察するに、恐らくピージオンのパイロットが広域公共周波数通信で語っていた『ケレス基地が自爆放棄する』という情報は真実であり、であればこちらも道連れに巻き込まれぬよう速やかに撤収するのが吉であろうとナナキは判断した。


「基地自体を囮として使うとは、軍の犬どもはやはり卑劣極まりない……むッ!?」


 突如として側面に光が走り、ナナキは咄嗟に愛機を翻させる。

 刹那、ガルド・デュバルの構えた左腕のシールドに向かって、インディゴの機体色をしたソリッドの強化発展機──ラド・ソリッドの剣先が飛び込んできた。突然の奇襲を受け止めることには辛くも成功したものの、ラド・ソリッドの直線的すぎる加速を殺しきることまでは叶わず、ガルド・デュバルは防御姿勢のまま押し切られてしまう。


「ええい、何なのだ此奴は! 貴様らの母艦は先ほど、信号弾を打ち上げたばかりなのだぞ……!?」


 総員撤退を意味する信号弾が炸裂した今、それに従わないということは、命令違反を犯すことと同意義である。現に他のDSW達は母艦へと撤収しつつある。

 にも関わらず、このラド・ソリッドはたった一機でこちらへと攻撃を仕掛けてきたのだ。これは組織としての意向ではなく、このパイロットの独断とみて間違いはないだろう。

 ナナキはそのように推測したが、直後に敵機から送られてきた接触回線越しの言葉を聞き、それが確信へと変わった。


《うるさい、信号弾など知ったことか! 騙し合いにより勝負を決するなど、私の本意ではないと言ってる……!》


 対峙するラド・ソリッドの搭乗者と思われるその声は、意外なことに年端もいかない少女のものだった。兵士としてはあまりにも純粋過ぎる澄んだ声音は、戦場での圧倒的な経験不足を漂わせてこそいたが、それ以上に誠実な騎士道精神のようなものも感じさせる。正直なところ、ナナキは声の主に対して少なからず好感を抱いてしまっていた。


「その姿勢だけは賞賛に価するな! ……貴様、名は」

《U3Fのクラウヴィアだ! 対等を期す為、下の名については詮索しないで頂きたい!》

「ほう……。その奇異な名乗り、何やら訳ありとみた。しかし……ッ!」


 ナナキが力むと同時に、ガルド・デュバルの右手に握られた大振りのハルバードが振るわれる。ラド・ソリッドは咄嗟に回避を試みたが、ハルバードのさらなる追撃がそれを許さなかった。瞬時に抜かれたラド・ソリッドのEブレードが辛くもハルバードの刃先を受け止め、両者は鍔迫り合いへと移行する。


「私は“ナナキ=バランガ”だぞッ!? どうやら私の戦績を存じないものと見受ける!」

《くっ、いる……ッ!》

「足りないな……」


 力任せにハルバードが押し出され、ラド・ソリッドを弾き飛ばす。一瞬とはいえ解かれてしまったガードをそう安々と見過ごすナナキではなく、彼は両手に構え直したハルバードを頭上へと振り上げさせる。


「……ッ!!」


 刹那、重鈍なハルバードは勢いよく振り下ろされた。すかさずラド・ソリッドは逆噴射で切っ先から逃れようとしたが、ガルド・デュバルの突進のほうが僅かに勝っている。鋼鉄の刃はラド・ソリッドの厚い装甲を容易く食い破っていき、胸から腰までを切り下げた。


(むッ、やや浅いか……)


 切り結んだ一瞬の間合いがやや遠かったことに、ナナキは歯噛みする。クラウヴィアと名乗った少女も操縦技術自体は未熟なものの、どうやら潜在的な反応速度は悪くないようだ。

 それでも損傷は十分に与えられたようであり、ラド・ソリッドの裂かれた胸部装甲の隙間からはコックピット内部が僅かに覗ける。女性もののパイロットスーツに身を包んだ少女が、機体のシステムダウンに憤慨を露わにしている様子が映った。


「貴様の負けだ。実力の差は明白である、この場はそうそうに立ち去れ」

《うるさい、私はまだ負けてなどいない! 貴様は刺し違えてでも……!》

「この……たわけがッ!!」


 気付けば、ナナキは熱く煮え滾る血の潮流の赴くままに怒鳴りつけていた。死してなお敵と仕留めようとする姿勢が、どうしても気に入らなかったのだ。


「己の器すらも測れない戦士の特攻など、戦いそのものを冒涜とする行為だ。なんと見苦しい……、首を切り捨てる価値もないッ!」

《なっ……》

「失せろ。私の気紛れで拾った命を持ち帰り、せいぜい悔しさで枕を濡らすのだな」


 ナナキが言い放つと、スピーカーから僅かにクラウヴィアのすすり泣くような声が漏れ聞こえてくる。しばらくすると、彼女は再び言葉を紡ぎ始めた。


《……認めよう、今回は私の完敗だ。しかし、次に刃を交わす時はこうはいかんぞ……!》

「フッ、いいだろう。その時は私の全身全霊を懸けて相手することを、この右肩のエンブレムに誓おう」


 会話はそこで打ち切られ、ラド・ソリッドは身を翻すと母艦への進路をとる。無用心にもこちらに背を向けるラド・ソリッドを後ろから撃つことはできたが、ナナキはそのような無粋な真似はしなかった。それよりも今は、自分たちもこの宙域から退くことが先決である。


 味方機の位置座標を確認しようとしたその時、敵機を示すマーカーがもう一つこちらに接近しつつあるのを発見した。ナナキはすぐさまその方角へと機体を向けさせる。

 ガルド・デュバルから見てその機体はやや遠い位置にいたが、姿は簡単に拝むことができた。幾多ものデブリや隕石を隔ててもなお姿を隠しきれぬほどの巨体。おそらく50メートル以上もの全長をもつ蜘蛛型の機体は、8本の節足を折りたたんだ高速巡航形態でこちらに迫って来ている。


 次の瞬間、巨大兵器は機体上部をこちらに晒したかと思えば、そこに備え付けられた無数の砲台からビーム砲を放った。一発一発が一撃必殺級の威力を誇るであろう閃光を紙一重でかわしつつ、ガルド・デュバルは敵機との距離を一定に保ちながらも疾駆する。


「殺意はあるが敵意はまるでない、死すらも恐れぬような動き……。まさか、こいつは無人兵器か……ッ!?」


 おそらく……いや、きっとそうに違いないだろう。味方機が次々と撤収していくなかで、人間がここまで完璧に囮役を演じられるとは考え難い。この機体はインデペンデンス・ステイトやコスモフリートの撤退を妨害するべく、U3Fが放った冥府の番人なのだ。


(こいつを仕留めない限り、我々の離脱は敵わぬ……ということか)


 自分達が今陥っている危機的状況をより単純明快な形で受け取ると、ナナキは部下たちに支援を求めるべく通信を飛ばす。鋼鉄に覆われた毒蜘蛛の怪物を眼前に捉えつつ、熱い血を滾らせることによって自らを震え立たせた。


「これよりトグリル小隊は忌々しき魔物の討伐にあたる! 狩猟解禁といこうではないか──ッ!」



《コスモフリートブリッジ! 誰でもいい、応答してください……ッ!》


 無人となったブリッジで艦橋窓の向こう側に顔を向けていたバハムートは、突然アレックスの声が耳へと飛び込んでくるなり、すぐさま通信機の元へと体を走らせていた。


「アレックスか。大方の事情はこちらも把握している、お前もはやくこの宙域を離脱しろ!」

《離脱って言ったって……艦はどうするつもりなんです!? メインエンジンも推進部もやられてしまっているんでしょう!》

「ああ、見ての通りコスモフリートは航行不能だ。残念だか、船ごと放棄するしかないだろう。乗組員達も既に退艦は完了している」


 船員たちのスペース・ランチへの収容状況は、ブリッジ側でも当然ながら確認している。そしてつい先ほど、戦死者と裏切り者を除く殆ど乗組員が収容完了したとの報告があった。


《なら、バハムートさんもはやく脱出を……!》

「悪いが、それは出来ない。脱出のサポートやエンジン切り離しのオペレーションはブリッジ側からでしか行えないからな……。それよりお前もはやく離れろ。下手すれば艦の誘爆に巻き込まれるぞ」


 言葉の上では突き放しつつも、バハムートは内心で少しだけ綻んでいた。こんな状況においても自分より他人を心配するアレックスをみて、つい“彼らしい”と可笑しくなってしまったのだ。

 だからこそ、バハムートは最期の遺言として言葉を紡ぐ。


「“何かを一つ守ろうとするたびに、一つ何かを失ってゆく”……」

《──っ! それは、ナットが言っていた言葉……》

「ああ。そして悲しいが、これは世界を織り成す摂理でもある」


 バハムートが説いているのは、神が生きとし生ける全ての人類に対して与える“取捨選択”という名の試練についてだ。バハムート自身もこれまでの生涯で何度もその試練に立ち向かい、そして虚しくも打ち拉がれていった。時には、必要以上に大切なものを失くしてしまうことさえあった。


「生きている限り、深刻な決断を迫られる時がきっと来るだろう。いいか、必ず。そしてどちらかを切り捨てろ、アレックス。全てを救おうだなんて思わないほうがいい。所詮俺ら人間には、両の手で持てる以上のものは抱えきれん……」


 それこそが、自身の人生を走り切ってバハムートが得た教訓だった。

 神とは常に、遥かなる高みから人に残酷な選択を迫る存在である。全ての選択肢を選ぶことなどは運命が許さず、選択を放棄してしまった暁には破滅という未来が待ち受ける。

 だからこそバハムートとしては、“全ての人類”を戦争の魔の手から救済しようしているアレックスの信念を、とても見過ごせなかったのだ。

 ……かつての自分が、そうだったように。


「最後に一つだけ手伝って欲しい。脱出した船員たちを、守ってやって欲しい」

《それが、バハムートさんの“選択”なんですね……》

「俺一人の命で仲間を救えるなら、安いものさ。……いや、違うな。俺はこれまでに、選択ミスばかりだった。昔の俺も全てを守ろうと必死で、それでになっちまったのさ。だからこそ、最後くらいは誇れる選択をさせてくれ」


 それを聞いたアレックスは、やはりどこか腑に落ちないといった様子だった。バハムートの言葉を鵜呑みにしてしまえば、彼の信念が揺らいでしまうからであろう。しかし、命懸けの頼み事を跳ね除けてしまうほど、アレックスも愚かではない。


《……わかりました。僕を船に快く受け入れてくれた恩義、一生忘れません》


 真摯な感謝の言葉を最後に告げ、ピージオンが船体から離れてゆく。脱出用のスペース・ランチも順次発進していき、コスモフリートに残るのは何人かの反逆者たちとブリッジのバハムートのみとなった。

 改めて覚悟を決めた彼は、再び艦橋窓の向こうへと目をやる。


「さて……最後の大トリを飾りに向かおうじゃないか。もう少しだけもってくれよ、コスモフリート俺の船……ッ!!」


 バハムートの黄金色の瞳には、インデペンデンス・ステイトのDSWらと交戦状態にある蜘蛛型の巨大兵器が映っていた。




「またが来るぞ! 全機、散開ッ!!」


 小隊長のナナキが叫び、ガルド・デュバルと4機のギム・デュバルが四方八方へと飛び散る。直後、それまでトグリル小隊のDSW達が固まっていた虚空を、豪雨の如き光線の群れが通り過ぎていった。


《これだけのビーム砲を撃ち続けても全くバテないなんて……。一体何なの、こいつは……!》


 猟銃型ライフル“ハンター”による銃撃を浴びせながら、サクラがぼやく。彼女の言う通り、タランデュラはこれだけの砲撃を撃ち続けてもなお、エネルギーチャージに時間を要する気配がまるでなかった。いくら弾薬を必要としないビーム兵器とはいえ、これだけ撃ち続けていれば核融合炉からのエネルギー供給がとっくに尽きているはずだ。

 もし、あるとすれば。


(噂のホロウ・リアクタとやらが、この機体にも搭載されているのか……?)


 そう考えると、タランデュラが依然として出力不足に陥らないのにも納得がいく。むしろ、たっだ13メートルほどの全長しか持たない“ファントマイル”に積むよりも、遥かに現実的であるとさえ言えるだろう。動力炉の小型化というのは莫大な時間を要するものであり、このような大型機動兵器に搭載されているほうが自然である。上から聞かされた“ファントマイル”という存在は、ナナキからすればそれだけ不自然に思えていた。


(蜘蛛のような八本足の形状。後体上部にはビームキャノンが36門。そして胴体下部や節足に備えられたスラスター。おまけにギム・デュバルのライフルを寄せつけぬほどの重装甲か……なるほどな)


 対峙する敵機の特徴をガルド・デュバルの“サーチ・モード”により把握し、ナナキは即座に対策と戦術を脳内で組み立てていく。思考を張り巡らせた末に、彼はタランデュラのに気付く。


(何より時間もないのでな、これに賭けてみる他なかろう……ッ!)


 そう思い至るや否や、ナナキはすぐさま部下たちに指示を送る。自分の分析により得た確証やこれから成そうとしている作戦を、事細かに説明した。


「──以上だ。全機、私の手筈通りに頼むぞ……ッ!」

《了解ッ!》


 一通り概要を伝え終えると、部隊員たちからの威勢のよい返事が返ってくる。ナナキは僅かに口元を綻ばせ、そして次の瞬間には合図を飛ばしていた。


「よぉし、今だ! 全機、突撃しろッ!!」


 彼の指揮のもと、トグリル小隊のDSW達がそれぞれ別方向へと四散していく。四機のギム・デュバルはタランデュラを中心に円を描くように飛びつつ、ライフルによる攻撃を開始した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る