可塑製弾性器

「お、思ったんだけ、どさ」

汗に濡れた髪を指で払いながら、■■■は口を開いた。

「大事な話か? そうなら後にしてくれ」

「違、う。大した話じゃ、ない」

「わかった、続けてくれ」

答えてから、ここは断るべきだったか、と◆◆は考えた。しかし一度言ったことを取り下げるのも気が引ける。◆◆は諦めて話を聞くことにした。

「それで、何の話だ?」

「君の、うっ腕は作り物だ」

「見ての通りだ。土に埋めても自然に帰らないから環境破壊もばっちり」

「今君の握ってるそれも、作り物だ……」

「ああ、そうだ。それで、何が言いたいんだ?」

「虚しく、なら、な……かなって」

■■■の一言に首を捻った◆◆は、言葉の示すところに気づいて真顔になった。

「……僕は別段虚しくはない。言っちゃ悪いが、悪い冗談だ。喘ぎながら言うセリフだとは到底思えない」

「あ、そ、そうだね……?」


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