互恵的相互依存関係

やわらかふわふわ喜色満面

「おいしいね」

「そりゃあな」

二人は食卓について、ほかほかのチーズオムレツをぱくついていた。

「ふわふわだね。上手く焼くコツとかあるの」

「あるぞ。牛乳を少し入れることと、砂糖を一つまみいれること。あとは、料理好きを見つけて作ってもらうことだな」

■■■と◆◆は目を合わせた。ふ、とどちらからともなく息が漏れる。■■■は笑い出した。

「それ、ぼくには無理だっていってる?」

「人間誰しも向き不向きがあるだろ。できないことを人に頼むのも実力のうちだ」

肩を揺らしながら、◆◆はもふもふした黄色のオムレツを口に運んだ。

「合理主義者だね」

「褒めてる? 貶されてる?」

「ぼくが目の前で本人を貶すような人間に見えるかい? いや、きみにとってのぼくが、貶されていたとしても笑って流せる相手だっていうなら、それはそれで別にかまわないんだけど」

にやりと笑って、◆◆は肩をすくめた。

「それいいな。でも……さて、どうなんだろうね」

二人はおかしそうにくすくすと笑い、再び手元のオムレツを崩した。伸びたチーズがスプーンと皿の間を繋いでいた。

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