第3話
翌日、てきとうな服を着て行き、待ち合わせにしていた公園へ行った。綺麗な日本晴れだ。 公園に着くと綺麗な笑顔をまとった陽が僕を待っていた。
その姿に少し動揺し、またどこか懐かしく思った。
待ったか?と聞くとううん今着いたところと返された。「じゃあ行こうか!ついてきて♪」
そう元気に言われ、言われるままについていく。
「なあ君野はなんで今日誘ってくれたんだ?」
「ん?ああ、光とはねよく遊んでたんだけどねー覚えてないかなあ十歳ぐらいの時、一緒によく遊びに行ったの。」
なぜか小学生の時や中学生の時の記憶の一部分は消えていた。何かが穴を開けるように。スッポリと。
「私ね、中学校の終わりの時に転校しちゃったんだよ。でもね、その時光が暖かく「大丈夫、また会えるよ」って、
でね、光にまた会えちゃった。なんでだろこんなに嬉しいのになんで?なんで光は記憶がないの?」
「ちょっと前にも会ったんだよ?その時も忘れてた。それも覚えてないの?」
「ごめん…」
少し申し訳ない気持ちになった
「そうか…ううん、今から仲良くなればいいよっよろしくねっ」
「ああ…よろしく」
そんなことを話しているうちに目的地についたみたいだ。
そこは子供の頃によく行った遊園地だった。
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「あなたは覚えていますか?あなたと共にあり、あなたと共に歩んだ思い出を。あなたが忘れても私は忘れません。起きて目覚ましが鳴ると君が隣で微笑んでいた安らぎの日々を、安らぎの時間を。」
光「君野、ここは、、、?」
陽「光は覚えてないよね。一緒にここに来たのもここでどんなことがあったのかも」
光「なにか、、あったのか?」
陽「ううん、気にしないで、さっ行くよっ」
光「お、おう、、、」
彼女に連れられるまま遊園地の中に入っていった。
そこには自分の知らないはずの風景が「おかえり」と言うように迎えている気がした。
光「頭おかしくなったか、、俺、、、」
陽「ん?どしたの?」
光「なんでもない」
陽、、、変なの
陽に連れられるままに歩いて行くと、しばらくして、陽の足が止まった。そこはメリーゴーランドが大きな音を立てて動いていた。
陽「ここ、覚えてないかな?初めて光と来た所
。何回も来た場所。」
何故だかとても懐かしかった。
こんな風に隣で微笑む人がいた。
誰なのかは思い出せないがなんとなく陽のような気がする。彼女のことが好きだった。そんな気がする。
光「なんか、、、う、いや、なんでもない」
陽「そう。じゃあ乗ろっか」
光「ああ」
係員「ではそこの方~次入ってください~!」
係員に言われるままに君野と俺はメリーゴーランドに乗った。
乗ったその時、メリーゴーランドが急速に回り出すように感じた。頭がまわっている。少しだが記憶が蘇ってくる。
回想
?「……ひ…る!!…ひか…る!光!!!」
聞きなれた声だ。
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