第15話 ガラスの宮殿
「おーい 着いたぞ」
「おぇ…酔った…」
このオッサン運転が荒すぎる
気持ち悪い…
「もっと安全運転してくれよ!」
「そんなのむーりじゃー」
呑気に話しながらガラスの宮殿をあけた
「いつまでうだうだしてるんじゃい!はよ挨拶せんかい」
「へっ?」
目の前に立つ二人の女性の可愛さに酔いが一気に冷めた
「こんにちは、おじさま!初めまして、こちらの方が
「はじめまして俺 良男です」
「私は姉のメリスリア 妹のキュニアと申します。立ち話もなんですしこちらにお座りください」
メリスリアはスッと歩きキュニアはちょこちょこと眠そうに歩いていた
案内されたテーブルの上には美味しそうなお茶菓子が置いてあった
「貴方のために用意しました良かったら召し上がれ」
メリスリアが微笑んだ
2人と向かい合って座りメリスリアがレモミンティーをひと口飲み話し出した
「元はおじさまが落ちぶれた死者の方が望んだ世界を作ってサポートキャラと
落ちぶれたってなんだよ
確かに俺はまだ22歳で童貞恋愛経験ないさ!!
でも落ちぶれてはないぜ...多分...
まぁそんなことはどうでもいい...
「え、でも、ほかの神様達ってクロノスと言う神様が時を戻してくれたのは?」
「それも何故かはわかりません。
「わかりました。」
もう時を戻すことはもうできないのか…
ビミコを甦らせることはもうできないと確信した
「少し残酷な話ですが、鳴海と言う男と
「本当は鳴海も他の世界で新しい人生をおくり幸せになるはずだったと言うことか...そして俺もビチコと幸せになれたはずだったのか…」
笑っている顔や最後に見たビチコの姿が頭の中に浮かびジワッと熱いものが込み上げ視界が霞んだ
「そうよ。クロノス様が手を貸した貴方だからこそ力を貸して欲しいの”時空の渦”を回りながら何故世界がこうなってしまったか原因を一緒に突き止めて欲しいの。無理にとは言わないわ。また辛い思いをするかもしれない」
「俺は…」
「協力してくれると言うなら貴方にプレゼントを上げるわ」
「プレゼント?」
「貴方はまだ生きているのにサポートキャがいなくなってしまったわね、どうしたい?新しいサポートキャラを作る?それともアイヴィス・チコを甦らせ「協力する!ビチコを!!!アイヴィス・チコにまた会いたい!!!」
メリスリアが言い終わる前にビチコの名前を読んでいた
「貴方ならそう言ってくれると思っていたわ」
メリスリアは呆れた顔になり、さっきまでずっとお菓子を食べていたキュニアが満面の笑みを浮かべ急に席を立ち「こっち…」と俺の手を取り別の部屋に連れていった
目の前に現れたのはアンドロイドでもないただの人間の女の子になった白いワンピースを着たビチコだった
「ビチコ...」「主様...」
「会いたかった」
泣きながら走ってくるビチコを抱きしめビチコにバレないように頬に流れる熱いものを拭い微笑みあった
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