第2話毟られるまで②

 助平心に誘われて、秋口特有の肌寒さある深夜の道路をチャリで全力疾走して約10分。目的地の八柱駅前に到着します。

 八柱駅は私鉄の新京成電鉄とJRの武蔵野線の交差点に位置する駅で、都心ほどではないにしろそれなりに栄えており、遊ぶにはもってこいの場所です。

 飲み前提なのでどこかで飲んでると思い。自転車をそそくさと無人駐輪場に預け、携帯を取り出し板熊に電話を掛けました。

 電話はほぼ掛けてすぐに掛かります。


「おうおう、俺よ俺―」


「ああ、今どこ? どこで飲んでるの?」


「ああ、新京成八柱駅北口のホテル・クライムジョイよ」


「はぁ!? ホテルで飲んでんの?」


「そやでー。ほら東日本の震災で居酒屋がどこも早占めしててさ、まったり飲むとこねーし、女達もおkしてくれたからねー」


 この頃は東日本大震災の影響で節電が呼びかけられており、居酒屋は深夜2時以上の営業を行う所はほとんどなかったので全く怪しまなかったのです。

 その点シティーホテルや今回飲み会場になったラブホテルも宿泊施設である為24時間営業が可能でした。これは風営法の違いです。


 結果場所が場所だけに自分はある衝動に駆られます。


 それは「パコれる」という最低な物。でも事実なんだからしゃあない。

 

 さて、ここまで述べて尚且つ性的描写有りタグがある為、エッチィのが来るなんて思った方もいるでしょう。

 先に言っときます。んなこたぁなかったです。そしてこれらが意味する物、お読みの方なら何人かは気づくでしょう。


 そう私が詐欺られたのは美人局つつもたせです。

 しかもやることやってないから大損……いやこれは違いますね。


 でもそうなると何でそんなに毟られたの? なんて思ってしまうでしょう。私も書いててなんでそんな毟られたんだと思います。

 それは今後ゆっくり書いていく予定ですが、忘れないで欲しいのがこの時はまだ親友で自分は板熊を信用しきってるのです。

 

 そしてその信用が正に今回の詐欺の手口なのです……

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