『作家の値うち』を発見(『作家の値うち』を読む)
『作家の値うち』は2000年に発売された本で、作者は文芸評論家の福田和也氏。
読んだことがある人も多いと思うが、内容を一言で言えば、エンターテイメントと純文学双方の(その当時の)現役主要作家の主要作品すべてについて100点満点で採点し、ごく簡単にコメントをつけたブック・ガイドである。この「現役主要」というところがなかなか考える余地の多いところだと思うので、それについては今後書いていく。
グルメ系のガイド・ブックと似た作りになっていて、取り上げた作家の人数は純文学・エンターテイメントそれぞれ50人、合わせて100人。それぞれ1人5~10冊程度の作品を取り上げている。
最近ブックオフに行ったらこの本を発見し、立ち読みしてみたらいろいろな意味で面白かったので買って読んでみた。
この本は発売当時いろいろと批判されたが、この種の本は、その後福田氏自身によるものを含めいまだ書かれていない。現代及び近過去の文学・小説について包括的に考えるためのたたき台としては、最も便利な本だと思う。
読んでいくといろいろと気がついたことがあったので、それを思いついた順番に書いていく。
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