ジャンルについて考える(その2)
1 ジャンルは作者が決めるのが正しいのか?
これは、前回の文(第2話)でも書いたように「我想う故にカクヨム
(芳賀 概夢/ https://kakuyomu.jp/works/1177354054880908919)」に出ていた論点である(以下「我想う~」と略す)。
今のところ、小説サイトで作者以外の人がジャンルを決めているところはない。そしてそれは、カクヨムも例外ではない。
前回も書いたように、運営側としては、作者に決めてもらうのが一番簡単だが、作者によってジャンルについての考え方は違う。現在作者が決めているが、それによって「それぞれの作者の考え方が違うことによって、似たような作品が違うジャンルに属してしまう」という問題は大なり小なり生じているように思う。
「我想う~」では読者にジャンルを決めさせることを提案している。そしてその方法として「フォローするときに、ジャンルフォルダーで整理できるようにしておいてその集計によって、メインジャンルが決まるようにする」という方法を提案している。
確かにこのやり方には利点がありそうだ。
作者や運営側が決めるよりも、読者の意識に近いジャンルわけになる可能性が高い。ただし、作者や運営側と読者でそれほどジャンルに対する考え方が変わらないという状況も考えられるので、その場合は結果的には誰が決めても同じかもしれない。
利点もありそうなやり方だが、疑問点もある。まず、フォローする人が一人もいない段階ではどういう扱いにするのか?という疑問がわく。
最初に新着に表示される時に表示される場所が決まらないのではないか?という疑問だ。
それと、どのジャンルに入るのか微妙な作品の場合には、たまたまその時にフォローした読者の考えによってジャンルが変動しやすくなるかもしれない。
例えば、昨日までAというジャンルにあったものが新たにフォローする人たちの考えによってBに移っていたら、多少探すのに時間がかかる読者もいるかもしれない。が、それはそんなに大変なことでもなさそうだ。ちょっと探せば気がつく場合がほとんどだろう。
やはり最大の問題は、「フォローする人が全然いない最初の段階をどうするか?」というところだと思う。
別の案としては「運営側が行う」という方法もある。ただし、そのためには新着の作品のジャンルを判定する係りの人が必要になるので、人件費がかかる。人件費をかけてまでジャンルわけを厳密にやるメリットが運営側にあるかどうかは、疑問かもしれない。
結局、現在のように作者の自己申告というやり方がそれなりに現実的なのかもしれない。が、問題点があることはいろいろな立場の人が認識し、何か別のやり方がないか考えていくことも大切だと思う。
ジャンルは作者が決めるのが正しいのか?
という質問に対しては、「正しいとは言えない。読者が決めるのが理想的」というのが私の答えである。
でも、「それでは具体的にどういう方法がいいか」と聞かれると私にはいい考えが浮かばない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます