第60話:マイナス評価のとらえ方(2)

 私ぐらい図々しくなると、酷評をもらってもさほど堪えなくなります(笑)。

 むしろ、「感想がない」方が堪えます。

 もう本当に感想がないぐらいなら、貶された方がましです!


 でも、やっぱり貶されるよりは褒められた方がいい。

 貶されるのは嫌。

 そういう人のために、マイナス評価の「私なりの」とらえ方を書きます。

 これはあくまで、私のとらえ方です。

 その点はご注意ください。


 さて。

 それには、サンプルが必要です。

 というわけで、自分のマイナス評価を紹介するような、自虐的な趣味は本来ないのですが、ここではカクヨム内で見つけた感想を引用させていただきました。

 まあ、引用ですが、感想の感想みたいな物なので、問題はないでしょう。



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「途中経過書評」/第41話 ファンタジー30位以内更新/逆上之助さん著

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https://kakuyomu.jp/works/1177354054880672790/episodes/1177354054880735592

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「レムロイド」

 異世界でロボットじゃなくて設計者みたいなので面白いと思ったけど中々始まらないのでもう良いや。捻りがあるのは分かるけど、こういうのって作るの難しい。後基本ロボット物はつらい。異世界召喚ロボット物ってもうしこたま作られてるからな…。ロボット物は時代遅れになってるけど、それを異世界転生で復活できるか?かなり難しいと思う。そもそも古典で一杯在るし。だから設計者なんだろうと思うが、その話しちっとも始まらないし、そもそもそういうの難しいからどーせと思って諦めてみるの辞める。新しいもので古いものは復活できるか?脇役程度ならいけると思う。例えば境界線上のホライゾンに巨大ロボットっぽいの出てくるけどあくまで脇役メインじゃない。そもそも巨大戦艦ってもっと古典使ってるしそんなものどうでも良いだろう。メインで復活させるなら新しいものがもっと刺激的じゃない多分無理。異世界転生ってなんとなく新しいだけだからな…。

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 「途中経過書評」という作品の中にあった、拙作レムロイドに対する一文です。


 読むのをやめられてしまっていますね。

 作者が負けた瞬間です(笑)。

 きっとおもしろさを伝えることに失敗したわけです。


 さて、その「おもしろくない」が「感性」なのか、「論理的な結果」なのかを考えないといけません。


 幸いにして、上記感想には「おもしろくない」という言葉がありません。

 しかし、「おもしろい」というのは「設計者」というアイデアだけであって、内容については書いてません。

 つまり、「おもしろくない」ことはまちがいないのです。


 なにがよくなかったのでしょうか。

 それにはまず感想を読み、そこに論理性、つまり「おもしろくない理由」があるか考えなければなりません。


 その点の理由をピックアップしてみると……


・異世界ロボット物はありふれている。

・設計者としての話がちっとも始まらない。


 ……というところでしょう。

 つまり、反省点はここです。


 ただし、これが「本当にそうなのか?」というのを考える必要があります。

 感想を鵜呑みにしてはいけません。

 自分で噛みくだく必要があります。


 「異世界のロボット物はありふれている」は、その通りです。

 この根幹は、「ユニークさの欠如」です。

 私はそれをカバーするために、「設計者」「変態主人公」「異世界転移のSF的理由付け」「会話でのギャグ」などの要素を入れました。

 しかし、「設計者」以外はインパクトも弱く、伝わることもなかったのでしょう。

 この訴求力の足りなさが、本当の反省点でしょう。


 しかし、もう一方でこの方は「王道物」よりも「目新しい物」を好んでいるのではないかと言うことも考えられます。

 王道要素と目新しさのバランス感の違いがあるのかもしれません。


 それから、「設計者としての話がちっとも始まらない」ですが、展開の遅さは少し感じていました。


 具体的にどうなのか見てみると、感想が書かれたのは3/30です。

 では、前日ぐらいまでにどこまでレムロイドが公開されていたのかというと、37話まではアップされています。

 そして、それならばすでに設計者としての話も、とっくにでていることになります。


 ということは、「設計者としての話が弱かった」のか「そこまで読んでもらえなかった」と言うことになるのでしょう。

 たぶん、後者だと思うので、ヒキの弱さと展開の遅さが敗因となります。


 ただ、本当に「ヒキ」が弱かったのかという問題もあります。

 つまり、「ヒキ」を読者が「おもしろい」と感じていてくれなかったということです。

 この部分は、感性の問題もありえます。


 そこで、読者の感性がどのようなベクトルなのか知る必要性があります。

 それには、読者が書いている他の感想や作品などを見てみることです。


 たとえば、上記感想の逆上之助さんの場合、私が絶賛した「妹、分裂する」を「おもしろくない」と判断しています。

 また、他の作品に関する感想を見ると、けっこう感想の相違が見られます。

 ご本人の作品を見ていても、おもしろさという観点では違いを感じます。

 また、「異世界転生ってなんとなく新しいだけ」という意見もありましたが、私にとっては「なろう型であろうと全く新しくない」という意見です。

 つまり、感性の違いが存在するのです。


 これはもう「好み」ですから、ある意味でどうにもなりません。

 万人受けは無理なのです。


 というわけで、私が上記の感想から反省するとなれば、「展開の遅さ」というという結論になります。

 その他の部分は、ほぼ切り捨てです。


 マイナス感想は、「腑に落ちた箇所だけ吸収して、他は捨てる」。


 もちろん後日、他の方から捨てた部分で似たような指摘があれば、また考えることもあるでしょう。

 しかし、腑に落ちないマイナス感想をいつまでも心に持ち続けても百害あって一利なしです。


 私はこうして、心の平穏を保っています(笑)。

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