第56話:感想書きイベントのリスク
愛のない感想なんて……というようなことを書きましたが、もしかしたら「そんな愛なんてもって書いてないよ」という人もいるでしょう。
でも、愛の大きさなんて、人それぞれ。
もし、少しでも作者のためを思っていれば、愛があるのだと私は思っていますよ。
……なんか、だんだん何かの宗教みたいになってきたな(笑)。
それはともかく、「作者の皆さんにモチベーションを」とたまに感想を書き合うイベントなどもあったりするようです。
それもまた愛!
すばらしい!
……と手放しで、私は喜んでいません。
そこに、そこはかとないリスクを感じています。
これも毒になりますかね……なるかなぁ……。
でも、書いておくべきかなぁ。
まず、趣味で小説を書いている方は、大いに参加していいと思います。
趣味は、楽しいのが一番です。
ただ、向上心があるなら、感想は前に書いたとおり話半分で受けとりましょう(笑)。
でも、大いに活用して、モチベーションを上げていただきたいと思います。
だから、イベント自体には賛成です。
楽しいですしね!
でも、プロを目指している方や、本気で向上を目指している方は、すこーし慎重になってください。
最初に書きましたけど、本気で感想を書くのって本当に大変な労力なんですよ。
一つの作品の感想を書くのにどのぐらい時間がかかることか……。
流して読んで、さらにメモをとりながら読みなおして、分析して、それを作者に伝えるために文章にして……。
そんなに簡単な話ではないのです。
もし、その感想大会が、1人が数をこなすとなると、そりゃもう大変な話です。
もしくは、複数人がお互いの感想を書き合うにしても、1人で何個も感想を書くことになります。
感想はたくさん生まれるかもしれません。
でも、その濃度はどうなのでしょうか。
方向性はどうなのでしょうか?
もし、感想を受けとってもちゃんと50%減で見られると自信がある作者ならいいでしょう。
でも、もし伸び悩んでいる人が、「面白いです。続きを楽しみにしています!」なんて感想をもらったら、私はその作者が道をまちがえそうで怖いです。
このこともあり、私はうわべだけのレビューも気になっています。
まあ、うわべだけのレビューと違い、こういう感想会みたいなものには、きっと愛はこもっていると思うのです。
ただ、もしかしたらその愛は「半分以上優しさ」かもしれません。
バファリンよりも優しい可能性があるのです。
こう言っちゃなんですが、優しさは厳しさより簡単なんです。
プロを目指している人で、伸び悩んでいる人は、多くの感想よりも、厳しさ愛のある感想を1つでも受けとることをお薦めします。
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