第14話 神様補正は魔法チートと。
神様は困ったように微笑む。
そんな顔も憂いを帯びたイケメンでしかないのは神様補正ですか。
イケメン爆発しろ。
「いくら我のミスとはいえ一人だけ目をかけすぎるのは世界のバランスを崩す。これは特例中の特例。悪いけど納得してくれ」
帰れないと言われたばかりで更なるサポート終了で更に混乱しそうだ。
しそうだけど…納得してしまう。
ただでさえ僕という異物を受け入れた世界で、魔法チートもつけてくれたのだ。
これ以上は玩具屋で駄々をこねる子のようなものだろう。
「…ありがとうございます」
お辞儀をし、礼を述べた僕に目を見張ったあと神様は苦笑した。
「………うん。君ならきっと大丈夫だ。最後に一つだけおまけをつけてあげよう」
「おまけ?」
首をかしげると神様は笑みを深くする。
訳がわからなくて僕は眉を寄せる。
「ふふ、君が君のままであるならばあるいは必要ないものかもしれないけれど…そうだな、我が二人目かな?じゃあ元気で」
そう言うとすうっと消えていく。
「ちょ…どういう意味ですか神様?神様ー?!」
意味深な台詞だけ残して消えてしまった神様に慌てて声をあげて見回した。
だけど辺りに神様の姿はなく最初に気がついたときと同じく意識がぼんやりしていく。
神様の言葉から考えるに多分僕は憤死などしていない。
またあの店で目が覚めるのだろうか。
そう思ったのが、最後だった。
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