第13話 オーマイガッ!

「僕をちゃんと元の世界に戻してくださいよ」

「……………」


 取り乱してしまったが、改めて向き合い神様にお願い☆

 けど神様はそろっと視線をそらして頬をぽりぽり掻いている。

 神様は正座で、僕は仁王立ちで見下ろしています。

 不安定に浮遊しているのは落ち着かないので天と地を設定してもらいました。

 何気に凄いよね。

 でも。


 僕はにーっこり笑って、首をかしげました。

「…ん?なに、出来ないって?」

「……………ハイ」

「おいいいいい!どうしてくれんですか?!僕もう帰れないんですか!?」

「ハイ、すみません!!その通りです!」

「そ!…その通り、って、そんなあ…」


 詰問口調で言ったら勢いよく肯定されてしまった。

 そこは否定してほしかったよ…。

 必ず帰れるとか思っていたわけでもないけど、神様に断言されるとさすがにへこむ…。


「本当に君を元の世界に返すことはできない。我を信仰する団体も関係ないことだし…ただ確かに我のミスには違いないから、一応能力補正はかけたんだよ」

 へこんだ僕を見て少し冷静になった神様は正座のまま説明してくれた。

 あの意味のわからないチートはやっぱり神様の仕業だったのね。

「基本能力に加えて特に魔法に強くなっているはずだから君はこの世界で魔法使いとして生活したらいい」

「…魔法使い…」

「この世界で魔法は珍しくはないけど大体普通の人間が使えるのは一属性だけ。だけど君は全属性が使える。申し訳ないけど我がサポートできるのはここまでだから」

「…え?」

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