第3話 試してみよう。やってみよう。

 チートになった事に気付いた僕はとりあえずやってみることにした。

 何をって?そりゃあ勿論ですよ。


 ×××××



 まず肩幅ぐらいに足を開く。

 目を閉じ深呼吸をして、気分を落ち着かせる。

 右手を前に掲げて集中。

「ファイヤー!」

 ぼっと音をたてて炎が上がる。

「うおっ…熱くない?」

 赤い炎が僕の手を包むけれど、全然熱くない。

 魔法を発動している自分には影響がないらしい。

 しかし、対象がないため攻撃能力があるのかわからない。


「うーん、これ、燃やしてみるか」

 僕はハンカチを燃やしてみることにした。

 無造作においたハンカチに向かって手をかざす。

「ファイヤー」

 小さめの火をイメージするとその通りにマッチを擦ったような火が点り、ハンカチの端を焦がす。

 次に試す魔法は決まっていた。


「ウォーター」

 パシャッと降ってきた水が火を消しハンカチを濡らした。

「よしっ、イメージ通り」

 端の焦げたハンカチを絞りついでにと顔を拭いて思い出す。

 ラノベなんかで見たことがあるアレまほうだ。

「クリーン」

 さあっと体が洗われたように爽やかな感覚になる。

 生活魔法もありなんだー。




 ×××××


 そんな感じでいろんな魔法を試してみました。

 結果、地水火風は余裕で出来るみたいです。

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