第33話:AI人工知能銘柄

フィンテック革命が起きているのでその関係の銘柄を500万円分ぐらいたくさん購入していた。

売上利益250万(うち20%は課税)なので実質210万円の利益が出ていた。

正直毎日どれかがプラス1万円で売れたりするので毎日が楽しみであった。仕事中も休憩時間中にちょこちょこ見るようになった。

とにかく私は「楽して金稼ぎ」をコンセプトとしていた。

なのでトレーダーと違って専門な機械もなく、一日中パソコンの前で張っているわけではない(そういうのはもうオンラインゲームのバーゲンセールで終了させた、正直大変)

1日5分で1万円稼いでいる感覚だ。こう考えると1日5分の作業で月200万稼ぐというのもまんざら嘘ではなくなってきた。

わずか5分で稼げるのがすごいところであるが、やはり下降トレンドになったりすると正直なところ気分も落ち込みやすい。

特に株価が一時500円下げというニュースにも敏感だ。

この頃の私はまだお金に対する執念というものが激しかったから、余計に敏感だ。


しかし事件は起きたのだ。投資家心理悪化は2016年に入ってから増すばかり。調子に乗っていた私についに天罰が下るのであった。

私の保有していた株が全て暴落、一気にマイナス。

その日買っていたAI人工知能株も買って数時間後にはマイナス6万円を叩き出したりともうわけわからん状況になり、この日は本当に頭が痛かった。

全17銘柄全てが最低でもマイナス1万円とかを叩き出し、吐き気が凄い。

これが個人投資家の嫌なところである。私の動かしている金額はまだまだプロからするとしょぼすぎる。なのに、この頭痛と吐き気はなんたることか。私は確実にプロの素質がないと実感できよう。

これはもう無理だと思い、決断した。


全て売却。


マイナス40万円・・・・。


これでせっかくの250万円の利益があっという間に210万円。。。


正直たった1日でこの金額失うというのは悲しいのだが、もともと250万はただで手に入れたものなので感覚はやはりオンラインゲームでちょっとした負債を被った感じなのでその日は頭痛と吐き気で終わったのだ。

まあ翌日とその翌々日の株価などみていくともうやばかった。

日経平均15400円とかなんだよこれって思うくらいだった。

私が売ったのは16000前後の時だった。

あの時決断して早く売らなければもっと悲惨になっていたなと思いながらもやはり塩漬け株が一番恐ろしいなと参考書にも書かれていたので、これは実践してみたらよくわかることではあった。

あとはもう上がったり下がったりでよくわからない状況だが、ここまでくるとせっかく毎日1万円稼いでも1日で40万消し飛んだりすると正直言って、毎日の苦労も意味がないなと感じ始めた。


やはり当初一発当てたように何か大化けする株を買った方が手っ取り早いのではないだろうかと考えたりもしてきたのであった。

フィンテック、AI、バイオ株・・・何が次にヒットするのだろうか?

悩みに悩んでいるのであった。

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