第32話:ナンピンはできるのか

フィンテック革命到来の為、株価が軒並み急上昇

しかしこれもつかの間。天井と言うものがぶちあたる

これにあたれば株価は暴落してしまう。高値掴みしてしまえば損失を被ることになる

この世界でトレーダーなしの私はなかなか厳しい戦いを強いられていたが

それでも応援している株を再び買い増すのに抵抗というものはさほどなかったのである。

これはいわゆるテンバガーというものが狙えるのか?と思いながらもやってはみたがやはり私は素人である。

貸株注意や特設注意、空売り禁止とかそういった用語がよく理解できていない。あとは先物買いなどなどその世界の用語が飛び交っていた。

正直よくわからないがとりあえず上がったところで売り、下がったところで買えばいいんでしょ的な考えで挑んでみたがこれは間違いだ。

でも明らかな高進捗なおかげで私の素人ぶりでもトータル200~300万は利益を出すことが出来、一気に借金は消し飛んだのだ。

これが最大の喜びであった。


しかしここで気になるのはやはり税金だ。

NISA口座であれば100万までは課税対象なしだが、私は元々大きく稼ぐつもりだったのでNISAはやらず、通常でやろうとしてきた。しかし特別口座源泉徴収ありだと20%もの課税が強いられる。

早い話が200万稼いでも40万は税収されてしまうのがこの世界でのルール。

結局稼ぎは200万だが、160万が手取り給というわけだ。

まあ1ヶ月で、しかも意味も分からずたまたま勝つことができたのでこれはこれでラッキーだったと思うようにしている。

あとは色々と株の物色をしてみたがどれもこれも負債だらけで結局色々とマイナスを被りまくって300万稼いだものが200万に減ってしまったというわけだ。

まあこのマイナスは痛いように思えるが私にとってはまだ動かす金額が少ないので正直こういった経験は必要なもので、決して痛手とは考えない。

なぜならプラスである以上、これはマイナスになることではないからだ。

それよりも目の前の利益よりも10年先の利益に目を向けたいものである。

しかしフィンテックもひと段落すると上がり調子が下がり調子に変わり、何が何だかわけがわからない状態にはなっているのもまた事実である。

ここからはもっと別のフィンテックも購入したりで、まだブームが去る前にしっかりと固めていけたらと考えて行動をうつしてみたのだ。


だいたい1ヶ月ほどだろうか?

キャピタルゲインでトータル50万稼ぐことができたのだ。

色々と買って売って買って売ってを繰り返した。

元々オンラインゲームでオークション形式での取引を得意としていたのでそういう感覚でやらさせてもらった。

意外と自分にもこういったトレーダーは向いているのかな?と少し思いながらもやっていたのだ。


しかし波乱万丈は株取引にはつきもの。

その余韻も一瞬にして崩れ去ることが遠くはなかった。

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