第28話:悪戦苦闘

どうもお金を借金しているわけでもなく

現物取引のみで行っているのに少しピリピリしているのは

やはり評価額がマイナスだからである。

不思議なものだ。手元にあるお金がパソコンの中にデジタル化するだけでオンラインゲームのような感覚でお金が動くのに、マイナスになると胃がキリキリして頭が痛くなる。

私の場合2人目の自分「株主」が大きな利益を出しているからたとえ10万だろうと20万だろうとマイナスに出たとしてもさほどパニックを起こすわけではない。

むしろ自分は投資出来ているだけの資金を調達することができている、しかも他ではプラスを出しているんだ!という余裕さからか、たまに考え事をしすぎて頭痛がすることが多い。

しかし最終的に自分で始めた事業なので後悔はしているわけではない。

もちろん他の投資家の動きが気になるので、色々と検索してみるわけだ。

「個人投資家 マイナス」とか「個人投資家 精神力」など。

まあ株取引はほんと心理戦ともいわれているぐらいなかなか難しいものであると考えている。ほんと上がったり下がったりを繰り返す、こんなことなら日経平均15000円に下がってもどうせ17000円まで上がるんやからETFとかなんかにしとけば儲かるんじゃね?と思っていると、ほんと15000円から上がらないとかわけわからない行動にいくんだからほんと困ってしょうがないんだよ。

何せ株の取引きをし始めて思ったのは、もしかすると自分が参戦したから急に株価が下落して全世界に迷惑かけちゃったのか?とかいろいろと自己嫌悪に陥ってしまうこともないことはないのだ。

自分はまだ数十万のマイナスでいいけど、組織が動いていたら何億というマイナスとかが出てたりするんじゃないかと考えたりもするのだ。

自分個人のことだから他はどうでもいいわけだが、なぜか周りのことを意識すると「自分の負債ってまだまだやさしいのかな?」と思ったりすることもあるのだ。

全然稼げないな、どうなってんだ。と思うこともほんと多い。でも稼げたら稼げたで、例えば100万円稼いでも次200万円目指すし、1000万円1億ときりがない。

そう、株の世界ではどんどんお金が膨らむ一方で満足度は一定であることに最近気づき始めた。

その道のプロでも失敗するこの世界に自分のような素人が果たして戦っていけるのだろうか。

ここはやはり自分にあったスタイルというものを考えていかなければいけないと感じるのだ。キャピタルゲイン、インカムゲイン、はたまた俺はそこの大株主だ!!!と名乗り出れるぐらいのもの?(といっても1万株じゃ全然だが、持ってる人に比べたら持ってないに越したこともない)


株取引=自分との闘い。

そんな時今自分は3人いる。どうする?話し合うのか?

困ったことに自分は自分、あまり話し合えるにしても結局決定を出すのも自分ということである。ただ分身を作ることにおいては大いに意味はある。

その他の分身が負債を全く抱えて無ければ一人の負債などすぐに消し込める。その一人の負債が他2人より大いに上回れば話は別だが、まずありえない。

一番重要なのはやはりオリジナルの私である。

死亡事故など起こしたりしてはたまったもんじゃない。それこそ本末転倒。

自分はまだ生きている。お金こそ失ってもまだ世界に存在している。

この事実こそが重要であり、お金というものは後からついてくる考えを持っておくことが大切だと取引をしていてだんだんと分かってきた。

でもお金が欲しいのも事実、しかし私は何のために必要なんだ?と考えることもある。

マイホームのためか、それとも結婚した後の資金?

何が起きるかなんてのは想像もつかない。

とりあえず今を生きることを考えることにした。

株はとりあえず長期保有も視野に入れて購入だ。

2人目の株主と被るが、3人目はあくまで個人投資家

2人目と違っていつかは手放そうと考え、今も悪戦苦闘しているのであった。

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