第27話:上海株ストップ安

口があんぐりした状態になってしもうた。

上海株が暴落、世界同時株安の始まりなのか。

それともアベノミクスの終わりなのか。

世界が震撼してしまったこのストップ安待ったなしに私はなすすべもなく、瞬く間にマイナス確定を余儀なくされた。

もちろん早い段階でこういった決断をしなければ今頃はもっととんでもないことになっていただろうが、それでもマイナス金額が30万超えたりとかもう初めて投資家やった人間からしたらすごい悲しい出来事なんだよねこれは。

落胆としている間に頭の中にこうよぎってしまった。


3人目の自分「俺、投資家やめるわ」


えええええええええ


なんてこったい、まさかの3人目の自分が存在しないままここで終了なのか。しかしこの結果はそう言わざるをえないしどうしたものか。

でもそもそも株取引というものはハイリスクハイリターンなわけでこんなことは日常茶飯事だろうと思うわけだが、それでもこの痛手は無視することができないのだ。

困ったな~、とりあえず一度株取引は終了するしかない。この上海株暴落を受けて一度冷静に考えるしかないなと思った。


そして1ヶ月ぐらい株から離れてほとぼりさめたかなと思い経った頃ぐらいにまた始めた。(結局始めるのか)

それもそのはず、私の3人目は「個人投資家」しか考えられないからだ。もともと取引などをゲーム感覚でやってた頃があったので、要は上がったら売り下がったら買いを繰り返すのが好きな商売ゲームを繰り広げてきたからである。

もう少し冷静に、業績よりむしろ株価の動向などに着目したほうがいいんじゃないかなどあらゆる手段を考えて考えた。

その結果少々危険ではあるが、集中して購入する一発逆転的発想を思いついた。


それはある銘柄を10000株購入するという荒業、当たればマイナスを吹き飛ばせるが負ければ大損。これぞハイリスクハイリターン。

3人目の自分は思い切った行動をとったのであった。


1人目と2人目はそれをただ見守るしかなかったのであった。

とりあえずキャピタルゲインだけでなくインカムゲインも狙うつもりでやれば売るタイミングなどもはかれるのではないか。と考え、優待券もいいがどちらかというと配当金を狙うのが一番いいなと考えて配当率4%のものを狙ったというわけだ。

そしてそれを寝かせること3か月、株価は190円から240円と大きく上がりマイナス分を吹き飛ばす勢いにまで発展していったのであった。


しかし売りタイミングなどが分からずずっと10000株持っていたわけでもなかった。なので実際220円など結構低い水準で5000株を売ったりなどを行うので、実際に50万の利益が出たというわけではない。

それに他にも株を買ったりと調子に乗った結果、結局マイナスは13万ぐらいまでしか落とし込めず(それでも17万の負債を打ち消した)

この状態がずーっと続くのかなと考えたり、インカムゲインのつもりが少し株価が上がるとキャピタルゲインを狙いたくなる衝動が襲い、早い段階で成長株を手放してしまったりとまだ個人投資家デビューしたての私は色々と不安定な要素がたくさんあったというわけである。


上海株暴落から数か月でいろいろな出来事があったということは言うまでもないのであった。

とにかく株取引のもう一つの利点は意外と色々な企業の株を購入するものだからいちおうその会社の特徴や業績に目を通すので、経営成績の決算の見方やどんな会社が何をしている会社なのかなど理解を深めることができるので、日経新聞などにも興味をもったり、ニュースの株価の動きについても敏感になったりと色々と自分も世界に飛び出した気がして、毎日ストレスを感じながらも面白い自分を発見している旅に出かけている気がしてならなかったのであった。

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