第9話:2人の自分

私は2人に増えたのだ。その当時は実感はなかった。

2人目の自分は持株会で資産を貯蓄する自分、ここでは「株主」と名前をつけて紹介していく。


毎月の給与天引きからコツコツと資産が形成される。

元本が保証されないということといつでもお金が引き出せないリスクがある。もちろん私は貯蓄しているものをそうやすやすとおろそうという気はないので全然かまわない。

生活も全く苦になることはなく、いつも通りだ。

しかし度々私が現実世界で嫌な思いをした時に励ましてくれたのは株主(二人目の私)だ。

株主は言った「お前が今日損した気分でも俺はプラスな気分だぜ。落ち込むなよ」自分に励まされているのだが、癒されるものだ。売上は全てを癒すという言葉があるが、まさに「貯蓄は私を癒す」であった。

もちろん株価が下がれば株主は落ち込む。しかし持株会の目的は投資家と違って長期運用がメインである。

なのでむしろ株価が下がってくれた方が私はありがたい。なぜなら毎月の購入額は一定額決まっているのだからより多くの株を保有することができるからだ。

そうすることにより2人目の自分が潤っていく。しかしもちろん、オリジナルである私が借金を抱えたり、生活苦に陥っては元も子もない。

なので私は収入と支出のバランスを形成したのだ。外食は控え、自炊に励んだりした。

1話で紹介したように水を汲んでいたが、さすがに昇格してからは多忙の為水を汲みに行く時間がないので今は市販のお茶などを購入している。

多少の費用は仕方がないが、決して必要ないものは買わない主義だ。

もしくは将来自分が使うであろう物だけを選定し、後は株の購入と貯金に回す。株を貯めることと、20代の平均貯金である190万円(真偽は不明)をさっさと超えるためである。

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