二章
世界の理(ことわり)
6話 - 世界征服始めました -
マッチョさんや周りの皆さんが変な顔で私を見ていた。
「魔王様、何か
「……え?」
私の機嫌を伺うように語りかけてくるマッチョさん、平伏す周りの
手を下し、何もやらないよとマッチョさんに視線を合わせると、咳とひとつ
「何の為に召喚したのか……それは前魔王様が突然消滅した
「前魔王は勇者に倒されたのかな?それとも寿命?」
「勇者はここ暫く噂を聞きませぬ。我々には寿命はござりませぬ。ましてや、光がこぼれるように消える……というのは初めての事でござります。その為、急いで召喚の手筈を整え、新たなる魔王様を御呼びした次第でござります」
「……なるほろなるほろ」
私は手を顎に当てて、
これは、私が魔王になって世界征服すればいいのかな?それにはまず、世界を把握しないと手に入れられないよね。
思考するスピードは遅くないが、自分の世界に入った苺桜は周りが見えていない。
彼女の周りでは数秒俯いたまま動かない自分たちの
そんな熱を打ち払うように、苺桜は両手の平を打ちざわついていた空間を
「それじゃ、世界征服。しちゃおっか」
待ってましたと言わんばかりの完成が空間を埋め尽くす。
* * *
「さて、この世界ってどんな形なのかな?そういう知識ないからガンガン教えてってね!」
儀式をしていた場所は城から少し離れた場所にあり、苺桜はそこから
他の部下たちは徒歩などで各々の住処に帰って行くようだ。
そんな幌馬車は私とマッチョさんと側近さんx2の4人乗り。
側近さんは真っ黒な肌と真っ白な肌の
西洋人形のように金髪碧眼、ふりふりのレースをふんだんに使った可愛い服を着ている。
黒い肌の側近さんは白い服、白い側近さんは黒い服なのだが、これはマッチョさんの趣味らしい。
「さて、自己紹介がまだでござりました。私は前魔王の元で右腕と呼ばれておりました。イェレナでござります。こちらの魔人形、黒がネーロ、白がビャンコでござります。あとは10体ほどが
「マッ……イェレナさん、ネーロちゃん、ビャンコちゃんね。私は
私はにっこり笑い、マッチョさん達の手を掴んで強引に握手していくとか細い声がネーロちゃんとビャンコちゃんから聞こえた。
「「……あの、まお様は女性の方なのですか?」」
「え、うん。そうだけど?」
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